「ふげん」燃料は、安定してせん断できる。
溶解特性は、軽水炉燃料と同様に良好である。
溶解液の清澄特性は、軽水炉燃料と比べ顕著な差はなく、安定して清澄できる。
ウラン、プルトニウム、核分裂生成物の抽出特性は、軽水炉燃料と同様に良好であり、安定して抽出できる。
回収されたウラン、プルトニウム製品は、各々に要求される品質を十分満足するものである。
上記により、「ふげん」MOXタイプA燃料は、軽水炉燃料と同様、安全かつ安定した再処理ができることを確認した。
今後は、よりプルトニウム含有量が多く、放射線強度も高く、燃焼度の高いMOXタイプB燃料の再処理実証試験を行う計画であり、これらの結果は、プルサーマル燃料の再処理の実用化に貢献できるものと考えている。
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7.5.3 混合転換
(1)回収Pu転換
使用済燃料の再処理によりプルトニウム及びウランが分離精製され、これらを原子炉の燃料として再利用するため、再処理技術及び燃料製造技術と並んで混合酸化物への転換技術の開発が不可欠であった。
昭和40年代から50年代の東海再処理施設の建設、ホット試験と並行して、当初は、シュウ酸沈殿法によるプルトニウム単体転換技術の開発を計画し、準備を進めていた。米国の新原子力政策が昭和52(1977)年4月に発表され、これに基づく日米再処理交渉の結果、プルトニウム単体転換は、核不拡散の点から好ましくないため、単体転換施設の建設を延期し、プルトニウムをウランとともに酸化物に転換する混合転換技術の研究開発を開始した。
混合転換法の検討のため、二酸化ウラン燃料の製造において実績があるアンモニア共沈法及び、動燃が開発したマイクロ波加熱直接脱硝法(以下、「MH法」という)について、プルトニウムを用いた比較
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