第7章 プルトニウム利用技術の確立及び実証

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 解析値と実測推定値の差は、−1.31×10−5〜2.59×10−5[Δk/k/%void]であり、ボイド反応度係数解析精度は、±3.0×10−5[Δk/k/%void]であった。
(7)出力係数評価
出力係数の評価方法
 「ふげん」においては、原子炉停止時に制御棒をステップ状に挿入し、この時のプロセス量の変化より出力係数を評価している。原子炉出力は、制御棒を挿入すると降下するが、その後、ある一定の出力で整定する。この制御棒の挿入量より求めた制御棒反応度価値と出力の変化量から出力係数を評価する。
出力係数の評価結果
 原子炉停止時の出力係数の評価結果を図7.3.42に示す。タイプB炉心(第8サイクル以降)の出力係数の

解析値は、−7.08×10−5〜−6.15×10−5[Δk/k/%power]、実測推定値は、−7.69×10−5〜−5.75×10−5[Δk/k/%power]の範囲で推移していた。
 解析値と実測推定値の差は、−6.73×10−6〜1.36×10−5[Δk/k/%power]であり、出力係数解析精度は、±1.5×10−5[Δk/k/%power]であった。
(8)制御棒価値評価
 「ふげん」においては、制御棒を重水中の10Bで置換することにより制御棒反応度価値を測定している。第9サイクル初期において、炉心中央部にあるM制御棒を重水中の10B で置換して求めた制御棒反応度価値を図7.3.43に示す。制御棒の微分反応度価値、積分反応度価値共によく再現されている。M制御棒を制御棒位置23%から78%まで引抜いた時の制御棒の積分反応度価値は、0.469%Δk/kであり、一



図7.3.42 原子炉停止時の出力係数評価結果


図7.3.43 M制御棒反応度価値(第9サイクル初期)


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