第7章 プルトニウム利用技術の確立及び実証

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図7.3.11 「ふげん」の系統概略図


図7.3.12 系統全体の動特性解析モデル

 FULOSは、出力変更時のXe、Sm反応度変化、出力係数等から必要なポイズン濃度調整量を計算し、運転員の操作を支援する情報、すなわちポイズン注入・除去流量、注入・除去時間を計算するコードである。そのため、本コードは、反応度収支計算のほかにポイズン除去塔の除去能力、ポイズン注入弁通過流量等の特性についても模擬している。
(4)MOX燃料組成管理システム(MOFPS)
プルトニウム標準組成、補正方法について
 「ふげん」に装荷しているMOX燃料集合体のプルトニウムは、主に軽水炉の使用済燃料を、東海事業所再処理センターにおいて、再処理して供給している。このため、再処理された燃料の種類、燃焼度、

再処理時期、回収ウランの使用等により、プルトニウム組成比、ウラン組成比、241Am濃度などが異なってくる。「ふげん」のMOX燃料集合体は、製造時点で核分裂性プルトニウムと235Uの合計が一定となるように製造されているが、プルトニウム組成比等は様々なものが存在している。
 一方、「ふげん」の炉心管理及び燃料管理のため、燃料製造時の組成データ等が必要であり、特に炉心寿命のより正確な予測のために、241Puのβ崩壊(半減期14.4年)によるフィッサイル量の減少、及び中性子吸収物質である241Am蓄積の定量的な評価が必要になる。
 このため、MOX燃料の燃料組成データを管理する



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