第6章 「ふげん」の運転実績![]() |
第 6 章 |
付けられたセラミック製である。水の流路は、2つのシールリングの相対面間に形成され、面間の空隙は、数μm程度である。 |
付けられ一体で回転するSUS304製のリテーナーに焼嵌めされたカーボンのシールリングよりなる。通常運転中に、シールとして機能するのは、No.1及びNo.2シールであり、No.3シールは、摺動面が開いたままである。
No.1またはNo.2シールに異常が起こり、No.2シールリーク量が増大して、No.2シール排水系の回収容量を越えるような急激な流出が起こった場合は、放散を防止するため、No.3シール作動用ノズルからの空気圧によって、シールリングを押し上げ、シール面を閉じる。 ![]() 原子炉再循環ポンプ駆動用の電動機は、一般用電動機と異なり、以下の設備が備えられている。 ( ![]() フライホイールは、ポンプの慣性を高め、電源喪失時の急激な流量低下を緩和し、原子炉からの熱除去能力の急激な低下を防止するものであるため、電動機回転子軸の頂部に設けている。 ( ![]() 事故により、ポンプが、1台停止等をした場合、残りのポンプで送られる原子炉冷却材が、停止したポンプを逆回転させる可能性がある。逆転防止装置は、逆転時にポンプを再起動した際の電動機の過大な熱の損失及びスラスト軸受の損傷を防ぐために設けている。 ( ![]() スラスト軸受は、ポンプ起動時に常に上向きまたは下向きのスラストを受けるため、強制的に潤滑油を軸受摺動面に供給し、油膜を形成させる起動用オイルリフト装置を設けている。 ( ![]() 原子炉再循環ポンプは、原子炉格納容器内にあり、プラント運転中に近づけないため、モータスタンド上部に振動監視計器を設け、その健全性を監視する。 (2)開発経緯 「ふげん」の原子炉再循環ポンプは、原子炉冷却系に使用する国産ポンプであり、先行軽水炉と構造が異っていたため、部品の試作開発段階から独自に開発した。 原子炉再循環ポンプの最も重要な部分である軸封装置及び熱遮蔽装置は、実機相当規模の試作試験を行い、この試験結果を反映して実機の原子炉再循環ポンプ4台を製作することとした。製作工場におい |
![]() |
212 | ||
![]() |
![]() |
![]() |