第6章 「ふげん」の運転実績

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換による2段切替え運転(高速900rpm、低速450rpm)とした。
 原子炉再循環ポンプは、立型うず巻き式の電動機駆動ポンプで、ポンプ本体、軸封装置、電動機に大別される。ポンプと電動機は、カップリング及びスピールピースで連結され、スプールピースを取り外すことにより、電動機を取り外すことなく軸シールの分解、再組立てができる。また、軸方向スラストは、電動機スラスト軸受で支持される。羽根車のすぐ上には熱遮蔽装置があり、高温の冷却材の熱が、同装置から上へ伝達されるのを防ぐ。原子炉再循環ポンプ構造図を図6.2.18、主要仕様を表6.2.10に示す。
軸封装置
 軸封装置は、非接触型の制限漏えい式No.1シール、摺動式シール型のNo.2シール及び非常時作動式の摺動式シール型のNo.3シールより構成されている。
 シール水は、原子炉冷却材浄化系充填ポンプ出口の低温高圧水から分岐され、シール水フィルタを経て、各再循環ポンプの熱遮蔽装置の上部に2.5m3/h/台に制御されて注入される。通常運転中は、約0.5m3/h/台の水が、軸受部を経てNo.1シールを通り、ほぼ全量が、排水ラインから原子炉冷却材浄化系に戻る。残りの約2.0m3/h/台の水は、熱遮蔽装置を通って羽根車に流入し、高温の原子炉冷却材が、軸受部や軸封装置部に入るのを防ぐ。軸封装置断面図を図6.2.19に示す。
)No.1シール
 No.1シールは、系統圧力に対して働く主シールで


図6.2.18 原子炉再循環ポンプ構造図

あり、ポンプ軸と一体で回転する回転側シールリング(ランナー)と、軸封装置下部フランジに取り付けられた静止側シールリングからなる。この2つのシールリングは、SUS403製のリテーナーにより締め


表6.2.10 原子炉再循環ポンプの主要仕様



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