第6章 「ふげん」の運転実績

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試作開発
 燃料交換装置及び燃料移送装置は、「ふげん」特有の設備であり、国内外には類似の装置が存在しなかったため、独自に開発を行った。
 昭和42(1967)年、装置の概念設計に着手し、主要部品の試作開発、実規模モックアップ試験装置による試作機試験を行い、その機能を確認するとともに、実機設計に、問題点の摘出及び対策検討の成果を反映した。燃料交換装置開発工程を図6.2.17に示す。
(3)運転及び保守点検実績
燃料交換方法
 燃料交換装置は、当初、原子炉運転中の燃料交換が可能である設計であったが、昭和53(1978)年の
燃料初装荷から、燃料の健全性確保を優先し、年1回の定期検査時及び各定期検査の間の計画停止時に、原子炉を停止した状態で燃料交換を行った。
 この場合、照射燃料移送中は、格納容器内の線量率が高く、格納容器内での機器の点検作業が並行実施できない。そこで、作業の効率化のため、定期検査期間の最初に燃料取出しを行い、最後に燃料装荷をまとめて実施し、工程上の影響を少なくするよう配慮した。
燃料交換手順と所要時間
 燃料取出しは、マガジンチューブの本数(4本)に応じて、1体ずつ行い、また燃料装荷は、3体まで実施可能であるが、燃料移送系の容量から2体ずつ

表6.2.9 燃料取扱体数実績



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