第6章 「ふげん」の運転実績

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 昭和54(1979)年3月28日に発生したTMI事故を契機に、運転員の資質向上、運転技能向上が求められるようになり、これを受けて、それまで実施されてきた教育訓練を見直し、充実を図った。特に発電課においては、課内教育を体系的に、また合理的に行うため、課内教育の整理・見直しを実施した。昭和54年度から「教育訓練計画」を策定し、これにより、「異常時操作訓練」を含むOJTの充実を図るほか、運転知識、設備知識の体系化を図るため、運転員レベル(初級、中級、上級)に応じた階層教育を実施することとした。運転員教育訓練体系を表6.1.34 に示す。また、外部研修の充実を図るため、全員を対象に、日本原子力研究所ラジオアイソトープ・原子炉研修所(原研RI・原子炉研修所)一般課程(B)、日本原子力発電(株)東海研修所へ、計画的に派遣することとした。また、標準訓練コース及び各 運転直からの選抜メンバーからなる特別(ファミリー)訓練コースでの教育訓練のため、BTCに派遣することとした。
)昭和60(1985)年「ふげん」における連続トラブル
 昭和60年7月からの第5回定期検査期間中に発生した7回のトラブルを受けて、安全管理体制の充実、強化を図るため、一部教育訓練計画の見直しを実施した。主に発電課における見直し内容を以下に示す。
(イ)運転操作訓練の強化
 BTCにおける特別(ファミリー)訓練への派遣回数を増加し、各運転直選抜から各直単位の全員参加に変更した。さらに、従来、各運転直で毎月実施していた「異常時操作訓練」に年2回の原子炉主任技術者立会いを行うこととし、


表6.1.34 「ふげん」運転員教育訓練体系




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