第6章 「ふげん」の運転実績

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図6.1.80 新型転換炉ふげん発電所周辺
空間線量(率)測定地点

水などの陸上環境試料を定期的に採取し、前処理後、γ線核種分析等を実施し、施設の運転に起因する放射性物質が検出されていないことの確認・評価を実施している(写真6.1.12)。
海洋モニタリング
 海洋に放出される放射性液体廃棄物の海洋中の蓄積を監視するため、海水、海底土、海産生物などの海洋環境試料を定期的に採取し、前処理後、γ線核種分析等を実施し、施設の運転に起因する放射性物質が検出されていないことの確認・評価を実施している。
(4)環境モニタリングの実績
 空間線量の測定結果については、地質の違いによ



写真6.1.11 TLD回収配備風景



写真6.1.12 降下物サンプリング風景

る測定値の地域差や冬期の積雪による遮蔽効果による線量低下は認められるものの、これら自然変動の範囲を上回るものは観測されず、ふげん発電所及び原電敦賀発電所の運転による有意な線量上昇は、認められなかった。
 各種環境試料の測定結果については、中国核実験及びチェルノブイル事故時に137Cs及び131I等が検出された。また、ふげん発電所からの通常の液体廃棄物放出に伴い、「ふげん」放水口海底土で1回及びホンダワラ(指標海産生物)で過去数回、微量ではあるが、60Coが検出された。 原因は、ふげん発電所からの放射性液体廃棄物放出が、従来と比べ比較的多く、循環水量が、少なかったことによるものと考え



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