第6章 「ふげん」の運転実績![]() |
第 6 章 |
![]() 図6.1.76 エアラインマスク、トリチウム防護服の概略図 |
成7(1995)年から、「入退域資格高速審査システム」を導入し、放射線業務従事者申請・解除に係る申請書の作成・審査を計算機化することにより、手続きに係る所要時間を約1日短縮することができ、より効率的な運用を行っている。 被ばく管理は、外部被ばく管理と内部被ばく管理に分けて行っている。 外部被ばく管理は、日線量の管理と月線量の管理とがあり、管理区域入域者は、日管理用線量計としてAPD、毎月の評価用線量計として熱蛍光線量計(TLD)等を着用している。
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内部被ばく管理は、体内のγ線放出核種を測定するホールボディカウンタ測定(写真6.1.8参照)と尿採取によるバイオアッセイ測定により体内のトリチウム濃度の測定を行っている。 (3)放射線管理実績 昭和54年(1979年)3月、「ふげん」が、本格運転を開始して以来、17回の定期検査を実施してきたが、大きな放射線管理上の事故もなく、良好に管理されている。「ふげん」における年間の総線量のうち、定期検査の占める割合は、約90%である。原子炉建屋内の線量当量率は、運転に伴い、年々上昇してきており、原子炉冷却系下部ヘッダの応力腐食割れ予防対策工事が実施された第8回及び第9回の定期検査、原子炉冷却系再循環ポンプ等の分解点検が実施された第15回及び第16回の定期検査においては、総線量の増加が予想された。このため、作業に先立ち、原子炉冷却系の系統化学除染を実施し、作業環境の線量当量率を大幅に低減させている。原子炉建屋内の線量当量率変化比の推移を図6.1.77に示す。 (4)被ばく管理実績 ふげん発電所の定期検査線量実績を図6.1.78に示す。外部被ばく管理については、定期点検作業分の総線量としては、原子炉冷却系機器の線量当量率が、年々上昇しているにもかかわらず、第10回定期検査以降、2〜4人・Svで推移しており、個人線量においても、現在まで法令で定める線量限度(50mSv/年)を超える異常な被ばくは発生していない。 |
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