第6章 「ふげん」の運転実績![]() |
第 6 章 |
っている。作業環境中のトリチウム濃度監視方法については、除湿機及びハンディクーラーを使用した冷却凝縮捕集法(写真6.1.7参照)により、空気中の湿分を採取し、液体シンチレーション計測装置で測定するほか、電離箱モニタで連続監視を行っている。空気中トリチウム濃度の連続モニタリング方法として、従来、通気式電離箱モニタを使用していたが、空気中のラドン・トロン等の自然放射線核種の影響を受けるため、これら妨害核種を分離する膜分離式トリチウムモニタを開発し、10倍程度感度を上げることができた。膜分離式トリチウムモニタの概念を図6.1.75に示す。また、「ふげん」におけるトリチウム測定方法の一覧を表6.1.32に示す。 また、トリチウム防護服として、当初加圧服タイ |
プの防護服を採用していたが、作業性を考慮し、ウェットスーツタイプの防護服に改善を図った。図6.1.76に示すように、防護服内面の手、足、頭、背部等に穴を開けたビニール管を配管し、これを通して外部から供給された清浄な空気を、分配供給することにより、防護服内部の通気性がよくなり、着用時の不快感や疲労感が改善された。この結果、長時間の作業が可能となり、作業効率が向上した。 (2)被ばく管理 管理区域へ入域する者は、あらかじめ、放射線業務従事者と一時立入者に区分される。放射線業務従事者の指定は、過去の被ばく暦、教育暦、健康診断の結果等を審査し、迅速かつ正確なデータ処理が要求されるため、当初から計算機を利用している。平 |
![]() 図6.1.75 膜分離式トリチウムモニタの概念図 表6.1.32 「ふげん」のトリチウム測定方法 ![]() |
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