第6章 「ふげん」の運転実績

帯

6


協議・検討を重ねてきた。この時期、IAEAの保障措置実施基準1991−1995版(クライテリア)が発効され、接近困難区域に対する基準が明確にされた。その結果、燃料の炉心入口へのゲートモニタ(FUGM)と監視カメラの設置により二重C/Sを構成することとした。
 この結論を基に、1991年にMIVSカメラ(監視カメラ:Modular Integrated Video Surveillance System)が、IAEAによって導入された。FUGMについては、動燃と米国エネルギー省(ロスアラモス国立研究所)の共同研究により、機器の開発・設計を行い、1995年11月に、原子炉建屋と燃料貯蔵プール建屋間のアニュラス部のトランスファーシュート位置にFUGMを設置することとした。
 さらに、原子炉建屋の燃料交換プールから炉心ま
での間で燃料の取り出し、すなわち機器ハッチまたはパーソナルハッチより持ち出すことが物理的に可能な転用経路があるため、2000年10月〜2001年7月にかけて、原子炉建屋1階の燃料交換機移動経路付近と6階の燃料交換プール上部付近に放射線モニタ(CFRS:Core Fuel Radiation System)とDSOS(監視カメラ:Digital Single channel Optical Surveillance)システムを設置した。「ふげん」の保障措置の経緯を表6.1.22に示す。
 「ふげん」は、平成15(2003)年3月末に運転を終了し、廃止措置準備に移行するが、サイトからの燃料払出しを完了するまでの間は、継続して保障措置業務に取り組んでいくこととなる。

表6.1.22 「ふげん」の保障措置の経緯



帯
138

前頁

目次

次頁