第6章 「ふげん」の運転実績

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原子炉起動工程
 原子炉起動時間を図6.1.20に示す。現在、定格出力になるまでに必要な時間は、約140時間(第10サイクル以降)であるが、これは、出力上昇方法の改善により、約68時間の起動時間の短縮を行った結果である。これによって、燃料の健全性を確保した上で、約1日分の定格発電電力量の増加を図ることができた。
 定期検査時の標準的な起動工程を図6.1.21に示す。原子炉起動時においては、炉心管理に必要な
様々な作業が集中するほか、これらの作業を原子炉の出力状態に応じて時期を逸することなく、確実に実施しなければならない。主な作業は、LPM校正、制御棒パターン形成、炉内ポイズン濃度分析、炉心データ収集、出力上昇率の監視等である。
 原子炉起動時においては、炉出力の各段階により管理項目が異なるため、それぞれの炉出力状態に応じた管理を行ってきた。
低出力時の炉心管理
) 制御棒引き抜き手順の作成

図6.1.20 原子炉起動工程改善

図6.1.21 標準原子炉起動工程


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