第6章 「ふげん」の運転実績![]() |
第 6 章 |
く施設定期検査の検査項目となっている。
最大過剰反応度測定結果を図6.1.18に示す。同図に示すように、12か月運転を行った第9サイクル以降、半年運転を行っており、最大過剰反応度は、約0.08Δk/k(制限値:タイプB炉心で0.16Δk/k以下)であることが分かる。 停止余裕検査は、通常運転中、最大反応度抑制効果を有する制御棒1本が固着した場合も、原子炉を常に冷温で臨界未満にできることを、あらかじめ確認するために行っている。このため、本検査は、最大過剰反応度検査終了後、ポイズン濃度を定格運転時の濃度に調整した上で行っている。「ふげん」においては、燃焼に必要な反応度(燃焼反応度)を、すべて重水中のポイズンによって補償しているほか、運転サイクルによって出力係数がほとんど変化 |
しない。このため、停止余裕は、運転サイクルを通じてほとんど変化しない。原子炉停止余裕の計算結果を図6.1.19に示す。同図により、平衡炉心においては、毎サイクル約0.08Δk/k(制限値:ワンロッドスタックで0.01Δk/k以上)の十分な停止余裕を確保していることが分かる。
(6)原子炉起動時の炉心管理 原子炉起動時の炉心管理は、出力上昇中における燃料漏えいを防止し、原子炉を安全に定格出力まで上昇させるために実施されてきた。 原子炉起動時においては、原子炉の安全性を確保するための制御棒引き抜き手順の作成、臨界制御棒予測並びに燃料漏えいを未然に防止するための出力上昇率の監視、炉心状態を正確に把握するためのプロセス計算機管理を実施してきた。 |
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図6.1.18 最大過剰反応度実績
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図6.1.19 原子炉停止余裕実績
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