第6章 「ふげん」の運転実績![]() |
第 6 章 |
発生年月日
|
件 名
|
概 要
|
原 因
|
対 策
|
系統設備
|
報告根拠
|
S56.10.13
(調整運転中) |
第4給水加熱器ドレン弁のシートリーク
|
第2回定期検査時の調整運転のため出力上昇中、電気出力約45%で、巡視点検により第4給水加熱器胴側のドレン弁の弁座より漏洩していることを発見し、原子炉を手動で停止した。 |
(保守不備)(保守不完全)
・弁体と弁座の間に異物をかみ込んだため、これによりシートリークが生じたもの |
・弁体と弁座の補修加工実施 ・ドレン弁の開閉操作時には、十分洗浄を行った後閉操作を行うよう徹底した。 |
原子炉冷却系統設備 | 科技庁通達 通産省通達 |
S56.11.19 |
「中性子束高高」による原子炉自動停止 | 定格出力運転中、局部出力検出装置の誤動作により領域出力検出装置の「中性子束高高」の信号が発生し、原子炉が自動停止した。 (警報動作により発見) |
(設備不備)(製作不完全) ・LPM1チャンネルの検出器の故障により異常信号が発生し、炉心の第2領域の領域出力検出装置の値が「中性子束高高(120%)」以上になり原子炉が自動停止したもの |
・異常の認められたLPM1チャンネルの検出器をバイパス ・当該LPMについては、バイパス状態で記録計等により監視 ・昭和57年度計画停止時に、LPM−RPMの検出回路にリミッタを設置した。 ・LPMの製造方法を改良 |
計測制御系統設備 | 炉規法 電事法 |
S56.11.22
(事故停止後の出力上昇中) |
原子炉給水系、主給水流量調節弁の不調による原子炉手動停止 |
電気出力約35%で運転中、Bループの主給水流量調節弁の動作不調により蒸気ドラム水位が上昇したため、原子炉を手動停止した。 |
(設備不備)(施工不完全) ・主給水流量調節弁の駆動部ロッドとロッドガイド部ブッシングにかじりが発生したため |
・B−主給水流量調節弁駆動部のロッド及びブッシング等を予備品に取り替え ・A−主給水流量調節弁についても念のため同じ部品を取り替え ・主給水流量調節弁の駆動部の点検頻度の見直し |
原子炉冷却系統設備 | 炉規法 電事法 |
S57.2.8
(運転中) |
湿分分離器ドレン配管の漏洩 | 定格出力運転中、巡視点検により湿分分離器ドレン配管の漏えいを発見し、原子炉を手動で停止した。 (巡視点検により発見) |
(設備不備)(製作不完全) ・二相流により配管内面が浸食され減肉が進行したため |
・貫通部及びその周辺の減肉が認められた範囲について、同一材料、同一形状の配管と取り替え ・昭和57年度計画停止時に耐食性に優れた低合金鋼に取り替えるとともに配管形状を一部変更 |
原子炉冷却系統設備 | 炉規法 電事法 |
S57.3.22
(運転中) |
局部出力検出装置の誤信号による出力低下 |
定格出力により出力自動制御運転中LPM(26-80B)出力が上昇し、これに伴いRPMの出力が上昇したため、自動制御棒が挿入され、炉出力が98.1%から91.3%に低下した。(電気出力165MWから150MWに低下) |
(設備不備)(製作不完全) ・LPM(26-80B)が誤信号を発生し、それに伴い自動制御中であった3E制御棒が挿入されたため |
・当該検出器はバイパスした。 ・昭和57年度の計画停止時、出力自動制御中、LPM高及びLPM低が発生した場合、出力制御系を「自動」から「手動」に切替えるように改造した。 |
計測制御系統設備 | 科技庁通達 通産省通達 |
〔57年度〕
S57.5.31 (計画停止のための出力下降中) |
解列後の原子炉自動停止 |
発電機解列後、原子炉出力を低下させながら給水流量調節弁の切替操作を実施していたところ、原子炉出力約10%で「A蒸気ドラム水位低低1」の信号により原子炉が自動停止した。 |
(その他) ・給水流量調節弁の切替操作中に原子炉出力を下げる操作を継続していたため、給水流量と出力とのミスマッチが生じたもの |
・給水流量調節弁の切り替えは、炉出力を一定(約18%)に保持した状態で行うように運転手順書を変更 |   | 科技庁通達 通産省通達 |
S57.11.10
(定検中) |
高圧注水系配管の不具合 | 第3回定期検査において、超音波探傷試験法による原子炉冷却系配管の供用期間中検査において、蒸気ドラム側の高圧注水系B配管に異常エコーが検出された。(粒内型応力腐食割れ) (定検時に発見) |
(保守不備)(自然劣化) ・原子炉格納容器内の純水配管の予備弁と配管フランジ接続部のパッキンの劣化による破損 |
・欠陥が発生した部分の配管取り替え ・逆止弁の分解点検、整備 ・注水元弁のグランドパッキンを低塩素材の材料に取り替え |
原子炉冷却系統設備 | 炉規法 電事法 |
〔58年度〕
S58.8.9 (運転中) |
原子炉格納容器内純水漏えいによる原子炉停止 | 定格出力運転中、記録計により原子炉格納容器空気再循環系調温ユニットの湿分が上昇傾向にあり、格納容器内の漏水が予測されたため原子炉を手動で停止した。 | (設備不備)(製作不完全) ・固形化供給タンク内の廃液中に含まれる塩素イオン等による粒内応力腐食割れ |
・当該弁のパッキン交換 ・他の純水系の同様な使用条件下にあるパッキンについては58年度計画停止時に取り替えた。 |
  | 科技庁通達 通産省通達 |
S59.3.28
(定検中) |
タービン気体廃棄物処理系再結合器の不具合 | 第4回定期検査中の点検において、浸透探傷検査、超音波探傷検査により再結合器、排ガス復水器配管に欠陥を発見した。 | (設備不備)(製作不完全) ・再結合器に使用されている解媒から溶出した塩素イオンによる粒内型応力腐食割れ |
・塩素による腐食を受けた部分をSUS304材からSUS316L材に取り替え ・再結合器の解媒を低残留塩素のものと交換 ・再結合器の運転方法の改良(並列運転) |
廃棄設備 | 科技庁通達通産省通達 |
〔59年度〕
S59.6.30 (調整運転中) |
原子炉再循環ポンプ速度切替時の出力上昇による原子炉自動停止
|
発電機並列後、出力を上昇し、電気出力約40%で原子炉再循環ポンプ速度を低速から高速に切り替えたところ原子炉が自動停止した。
(警報動作により発見) |
(その他)
・炉心特性試験のため、従来の制御棒パターンではなく、炉心の中央部の制御棒を半挿入状態として原子炉再循環ポンプ速度切替を行ったため |
・従来どおりの制御棒パターンにて行うこととした。
|
  |
炉規法
通産省通達 |
![]() |
70 | ||
![]() |
![]() |
![]() |