第6章 「ふげん」の運転実績

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図6.1.1 運転履歴3

図6.1.1 運転履歴4

の理解を深めるのに大きく貢献してきた。
 「ふげん」は、運転開始後においても、発電所の安全性、信頼性を向上させるため、種々の設備改善、水質改善、被ばく低減を図るとともに、経年変化に対応して発電所の健全性を維持するため、所要の設備の取り替えや補修を実施してきた。
 一方、これまでの運転を通して、いくつかのプラント停止を含む事故・故障等を経験したが、いずれもATRの設計の本質に起因した不具合は発生していない。これらの事故・故障等については、その時点で設備面、管理面について徹底した再発防止対策を実施し、同様事象の再発防止に努めてきた。
 昭和53(1978)年の初送電以降、平成15(2003)年3月29日までの総発電電力量は、約219億2,400万
kWh、総発電時間は、約13万7,000時間、平均設備利用率は約62%(本格運転以降の累計)に達している。このように、「ふげん」の設備利用率は、国内の実用プラントと比較しても遜色のない値となっており、「ふげん」は、実用炉と同等の信頼性を有しているということができる。運転履歴を図6.1.1に示す。
 ここでは、運転実績について、「(1)発電実績の推移」において、年度ごとの発電電力量、設備利用率及び各定期検査ごとの定期検査日数の推移を調査し、良好な実績を残しているか、さらに各調査項目について年度間で大幅に変化している場合は、その内容に応じて改善がなされているかを評価した結果を示す。


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