第6章 「ふげん」の運転実績

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第6章 「ふげん」の運転実績

6.1 「ふげん」運転実績
6.1.1 運転実績
 「ふげん」は、ATR型炉の原型炉として、昭和53(1978)年3月20日の初臨界以降、25年間の運転を通して新型転換炉の技術開発を実証する役割を果たしてきた。また、設備の維持・改善及び運転管理の充実を図るなど、不断の努力を展開しながら運転開始以来、安全・安定運転に努めてきた。
 特に、MOX燃料利用については、平成15(2003)年3月29日の運転終了までに装荷した燃料集合体の
総数は、1,459体であり、そのうち772体をMOX燃料が占めていた。核分裂性プルトニウム約1,355kgを含む約1,845kgのプルトニウムをMOX燃料として装荷していることになる。これは、一つの原子炉での実績として、世界的に他に類をみない実績となっている。また、昭和63(1988)年には、「ふげん」の使用済MOX燃料の再処理によって得られたプルトニウムを再利用し、我が国において初めて核燃料サイクルの輪を完結させるなど、我が国の核燃料サイクル政策を一部先行的に具現化、実証し、国内外


図6.1.1 運転履歴1

図6.1.1 運転履歴2


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