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研究成果

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原子力機構の研究開発成果をわかりやすく紹介

イノベーション創出

衝撃に強い新鉄鋼材料の謎を解明
- 機構の最先端技術で自動車などの新素材を提供 -

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課題

鉄鋼の国内市場規模は約16兆円に達しており、その多くが自動車用鋼板として生産しているが、現在、衝撃吸収に優れ自動車などに使われる先端鉄鋼「TRIP鋼」※が注目されている。しかし、なぜ衝撃時に強度が増すのかは謎だった。

※TRIP鋼(Transformation Induced Plasticity)は、外的な力が加わった際に金属組織の変態を誘発する構造をもった鋼。

成果

機構は、J-PARCの実験装置を使ってその謎を解明。衝撃時の変形によりTRIP鋼の中で強度が高い特殊な組織構造が出現することがわかった。

想定される活用例

TRIP鋼で起きている現象をより詳細に解明することで、TRIP鋼のさらなる軽量化や衝突安全性が向上し、自動車や航空機、電車など、輸送インフラに広く使われるとともに、社会の安全への貢献も期待できる。

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