研究成果
最先端の科学技術の世界では、さまざまな成果が日々生まれています。JAEAが誇る研究成果や受賞歴などもご覧いただければ幸いです。
JAEAの研究開発成果をわかりやすく紹介
中性子と水素のスピンでナノプレート状の氷結晶観測に成功
- 食品・医薬品・細胞組織の凍結保存技術開発への貢献に期待 -
課題
凍結保護剤は、氷の結晶の成長を抑制し、細胞などの損傷を防いでいる
だが現状の光学顕微鏡によるマイクロメートルオーダーの観測では解像度が足らず、
分子計算で提唱されている分子レベルでの成長抑制メカニズムを議論するのは難しい状況
成果
「スピンコントラスト変調中性子小角散乱法」を観測手法として適用
毒性の低い凍結保護剤として注目される糖を使用し、糖の凍結溶液中で、厚さが氷結晶の
最小生成サイズとおなじ数ナノメートルしかないプレート状の氷結晶が生成することを発見
想定される活用例
臓器や精子・卵子、あるいは食品などの冷凍保存技術の向上
極地に生息する生物の、糖の分泌による生命維持機能の解明