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令和7年10月2日
国立研究開発法人日本原子力研究開発機構

IAEA年次総会にて、JAEA主催のサイドイベントを開催しました
-シナジー、サステナブル、ユビキタスで切り拓く原子力の新時代-

9月16日、オーストリア・ウィーンで開催された国際原子力機関(IAEA)年次総会にて、「シナジー、サステナブル、ユビキタスで切り拓く原子力の新時代」というテーマのもと、当機構主催のサイドイベントを開催しました。

今年設立20周年を迎えた当機構では、旧日本原子力研究所及び旧核燃料サイクル開発機構という前身組織から継続して、保障措置、原子力の平和利用の分野を通じて、IAEA加盟国に対する貢献を行ってきました。本サイドイベントでは、原子力新時代に向けた当機構のビジョンや最新技術を共有するとともに、招待講演者としてベトナム原子力研究所(VINATOM)のチャン理事長にご登壇いただき、原子力科学技術による社会課題解決の重要性を確認しました。

■開催概要

当機構小口理事長から当機構のビジョンを紹介した後、IAEA原子力科学・応用局のモクタール事務次長からIAEAの原子力科学応用に関する取組みをご紹介いただきました。その後、当機構のビジョンの3つの柱である、シナジー、サステナブル、ユビキタスのテーマにあわせ、当機構の最新の活動を紹介しました。VINATOMのチャン理事長からは、長年にわたり医療・産業(石油産業)・農業・環境といった幅広分野で原子力科学技術を社会に応用し、多くの実績を積み重ねてきた同研究所の取組みをご紹介いただきました。

3名の登壇者の発表内容は以下のとおりです。

  • 菅原副センター長(JAEA原子力科学研究所NXR開発センター)
    劣化ウランを用いたレドックスフロー電池の開発、高レベル放射性廃棄物から有用な元素を取り出す技術の開発の紹介
  • チャン理事長(ベトナム原子力研究所)
    ベトナムにおける医療・農業・環境分野への原子力科学の応用の実例の紹介
  • 井上センター長(JAEA原子力人材育成・核不拡散・核セキュリティ総合支援センター)
    原子力科学技術を平和かつ安全に利用していくために必要な3S(原子力安全、核セキュリティ、保障措置)確保を支える人材育成の意義、また人材育成支援活動を通じたIAEAを含む国際社会への貢献の紹介

結びとして在ウィーン日本政府代表部の海部大使からご挨拶をいただき、本サイドイベントを閉会しました。今後も当機構は、IAEAや加盟国との協力を通じ、原子力科学技術の可能性を追求してまいります。