■□■  JAEAメールマガジン   2018.3.9No.487

 

-…-…*今号の一押し*…-…-…-…-…-

山地の雲や霧がもたらした放射能汚染を解明

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Contents

┣【1】 トピックス

┣【2】 広報誌情報

┣【3】 イベント情報

┗【4】 その他の情報

 

…-…-…-…-トピックス…-…-…-…-

 

\山地の雲や霧がもたらした放射能汚染を解明

-航空機モニタリングと数値シミュレーションによる解明-/

【福島研究開発部門】

原子力機構は茨城大学や産業技術総合研究所、民間企業と共同で福島第一原発事故の
際に山地で引き起こされた放射能汚染のメカニズムを解明しました。

福島第一原発事故時の、東日本における放射能汚染のメカニズムは、大気拡散シミュレー
ション等により再現されていますが、山地の降雨観測データは気象庁の観測装置や測候
所がないために不十分であり、シミュレーションした結果が正しいかどうかは分かっていま
せんでした。

そこで有人ヘリコプターによる放射線モニタリング、大気拡散シミュレーション及び降雨の
観測データを総合的に解析する新たな手法を開発し、解析・考察を行った結果、放射性の
微細な粒子が霧や雲に取り込まれて落下していたことが明らかになりました。

この成果は、福島第一原発事故の影響のあった山間部における汚染の実態解明に役立
つと考えられます。また、PM2.5をはじめとする様々な大気汚染物質の挙動にも共通するも
のであり、環境科学分野の発展に役立つと期待されています。

https://www.jaea.go.jp/02/press2017/p18030701/

 

\自動車用鋼板の開発に新しい道筋

-先端鉄鋼「TRIP鋼」の引張力に対するふるまいを実験的に解明-/

J-PARCセンター】

原子力機構をはじめとする共同研究グループは、J-PARCの物質・生命科学実験施設に
設置している高性能工学材料回析装置「匠」を用いて、TRIP鋼が高強度であることの原因
を解明しました。TRIP鋼の中で変形の際に起きる組織変化の挙動を定量的に詳しく解析
できたのは、本実験が世界で初めてとなります。

TRIP鋼は衝撃吸収特性に優れており、自動車などの構造部材に多く用いられています。

TRIP鋼で起きている現象の理解が深まれば、それを基に数値計算の高度化も可能になり、
より優れた特性を持つTRIP鋼により自動車の軽量化と衝突安全性の向上に貢献できると
考えられます。

https://www.jaea.go.jp/02/press2017/p18022601/

 

\事故時の超高温にも耐えるODSフェライト鋼燃料被覆管の開発

-次世代高速炉の安全性向上に向けて-/

【次世代高速炉サイクル研究センター】

原子力機構が開発した、先進耐熱鋼であるODSフェライト鋼燃料被覆管が1000℃を超え
る事故時を想定した高温環境下において、従来の耐熱鋼に比べて約3倍の強度を達成し
ました。

ODSフェライト鋼は一般的な製造法である溶解法ではなく、粉末冶金法により作成した先
進耐熱鋼です。原子炉や核融合炉等の高温かつ中性子照射環境下で使用される材料とし
て、世界各国で研究開発が進められています。

本研究の成果を高速炉に適用することで、燃料溶融等の過酷事故に至るリスクを低減し、
高燃焼を達成することで資源有効利用の効率化が達成できます。また、燃料交換の回数
を減らすことも可能となり、経済性も向上することが期待されます。

https://www.jaea.go.jp/02/press2017/p18030902/

 

\原子炉廃止措置研究開発センター(ふげん)の廃止措置計画等の変更申請について/

【原子炉廃止措置研究開発センター(ふげん)】

原子力機構は、原子炉廃止措置研究開発センター(ふげん)の使用済燃料について、海外
再処理を視野に検討を進め、技術的な目途がついたことから、原子炉等規制法に基づき、
原子力規制委員会に対して、廃止措置計画変更認可申請を行いました。

あわせて、「使用済燃料の処分の方法」について記載内容を変更することとし、同法に基づ
き、原子力規制委員会に対して、原子炉設置変更許可申請を行いました。

https://www.jaea.go.jp/04/turuga/jturuga/press/2018/02/p180228.pdf

 

\神戸製鋼所による腐食分析作業におけるデータの不適切行為に関する調査結果/

株式会社神戸製鋼所から、原子力機構が発注した腐食分析作業等において、同社の子会
社である株式会社コベルコ科研の特定部署(腐食防食技術室)により不適切な行為が行
われた可能性があり、調査中との連絡がありました。

神戸製鋼所によると、受託事業を含む、原子力機構が発注した腐食分析作業における
データの不適切行為があったと認められるデータは、ジルカロイや炭素鋼の腐食速度を
定量するための水溶液中での水素発生量測定試験データや、試験後の表面分析データ
等で、実際は分析が行われていなかった可能性が高いもの(ねつ造)及び意図的に
元データと異なるデータを報告書に記載したもの(改ざん)ということです。

なお、該当する腐食分析作業は、放射性廃棄物の処分の際に想定される金属材料の腐食
に関連した室内試験に関するものですが、分析結果は、放射性廃棄物の処分の技術的成
立性に影響を与えるものではなく、また、研究炉などの研究施設を含む原子力プラントの
安全にかかわるものではないことを確認しております。

原子力機構では、今後、再試験の実施、論文・報告書の修正等、必要な措置を講じて参り
ます。

https://www.jaea.go.jp/news/newsbox/2018/030601/

 

\原子力機構週報/

https://www.jaea.go.jp/02/press2017/p18030201/224日~32日)

https://www.jaea.go.jp/02/press2017/p18030901/33日~9日)

 

…-…-…-…-広報誌情報…-…-…-…-

 

ISCNニューズレター20182月号(No.0251)を発行しました。/

【核不拡散・核セキュリティ総合支援センター】

今月号では米国の一般教書演説、NPRなどの動向分析、第8回アジア太平洋保障措置
ネットワーク、ISCN-WINSワークショップなどの活動報告の他、コラムとして、SSACにおけ
る広島訪問に関するお知らせを掲載しています。

https://www.jaea.go.jp/04/iscn/nnp_news/0251.html

 

★―…‥・…‥イベント情報…‥・…‥・―★

 

New!\楢葉遠隔技術開発センターで施設利用相談会を開催/

【楢葉遠隔技術開発センター】

原子力機構の楢葉遠隔技術開発センターは、福島第一原子力発電所の廃止措置推進の
ための遠隔操作機器(ロボット等)の開発・実証試験を行っています。

316日に今後の施設利用をご検討いただくための利用相談会を開催します。

施設の見学や、利用実績のご紹介もさせていただきますので、是非お越しください。詳しく
は下記URLをご覧ください。

http://naraha.jaea.go.jp/information/2017/consultation_meeting2018.pdf

施設についての詳細は、下記URLよりご覧いただけます。

http://naraha.jaea.go.jp/

 

New!\大洗研究開発センター施設見学会/

【大洗研究開発センター】

324日に大洗研究開発センター施設見学会を行います。

施設見学会は、第1部「高温ガス炉関連施設見学」と第2部「見学者の皆様との交流会」
2部構成で行います。

314日までにお電話もしくはファックスでお申込みください。定員になり次第、受付を終了
とさせていただきます。

https://www.jaea.go.jp/04/o-arai/information/2018/022701.pdf

 

\地下を体験する見学会/

【瑞浪超深地層研究所】

平日の月・水曜日に研究坑道への入坑を伴う見学の受入を行っています。3か月先までの
ご予約が可能ですので、見学希望日の2週間前までにお電話で空き状況をご確認の上
ご予約いただき、E-mail又はFAXにて「施設見学申込書」をご提出ください。

https://www.jaea.go.jp/04/tono/kengaku/kengaku_miu1.html

また、毎月1回、土曜日に施設見学会を開催しています。

3月の見学会開催日は24日です。319日までにお電話で空き状況をご確認の上

お申込みください。

http://www.jaea.go.jp/04/tono/kengaku/kengaku_miu2.html

 

…-…-…-…-その他の情報…-…-…-…-

 

\技術習得や国内研修を支援しています/

【原子力人材育成センター】

原子力機構では、原子力に関する技術を習得するための入門的なコースから放射線管理
監督、原子炉施設運転管理のための専門的なコース、さらに短期に特定分野の知識、
技術を学ぶコースなどさまざまな研修を実施しています。詳しくは下記URLをご覧
ください。

http://nutec.jaea.go.jp/training_guide.html

 

…-…-…-…-メールマガジンの終了について…-…-…-…-

 

本メールマガジンは323日発行予定の次号で終了いたします。

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よりタイムリーに発信してまいりますので、フォローをお待ちしております。

 

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