原子力機構HOME > 発表・お知らせ > 機構の動き(ニュースボックス) > 神戸製鋼所による腐食分析作業におけるデータの不適切行為の可能性について

発表・お知らせ

研究開発成果をお知らせするプレスリリースやニュース、原子力機構週報の他、
皆様にご参加いただけるイベントのご案内など最新情報を網羅しています。

神戸製鋼所による腐食分析作業におけるデータの不適切行為に関する調査結果

平成30年3月6日
国立研究開発法人日本原子力研究開発機構

平成30年2月7日、株式会社神戸製鋼所から、原子力機構が発注した腐食分析作業等において、同社の子会社である株式会社コベルコ科研の特定部署(腐食防食技術室)により不適切な行為が行われた可能性があり、調査中との連絡がありました。

原子力機構では、神戸製鋼所からの詳細説明聴取を2月13日から順次進め、これまでに、平成24年度から28年度までに原子力機構が発注した16件の腐食分析作業の契約(別紙参照)において、保管されている元データと報告書上のデータに不整合があるものや、元データが存在しないものがあることを確認しました。これらの中には平成24年から26年度までの原子力安全・保安院及び原子力規制庁からの受託事業に関わるもの(平成30年2月14に公表済)、並びに、平成26年から28年度までの経済産業省資源エネルギー庁からの受託事業に関わるものが含まれています。

神戸製鋼所によると、この内、腐食分析作業におけるデータの不適切行為があったと認められるデータは、ジルカロイや炭素鋼の腐食速度を定量するための水溶液中での水素発生量測定試験データや、試験後の表面分析データ等で、実際は分析が行われていなかった可能性が高いもの(ねつ造)及び意図的に元データと異なるデータを報告書に記載したもの(改ざん)ということです。

なお、該当する腐食分析作業は、放射性廃棄物の処分の際に想定される金属材料の腐食に関連した室内試験に関するものですが、分析結果は、放射性廃棄物の処分の技術的成立性に影響を与えるものではなく、また、研究炉などの研究施設を含む原子力プラントの安全にかかわるものではないことを確認しております。

原子力機構では、今後、再試験の実施、論文・報告書の修正等、必要な措置を講じて参ります。

別紙:神戸製鋼所による腐食分析作業におけるデータの不整合等が確認された契約[PDF:124KB]

以上