原子力機構のご紹介

国立研究開発法人日本原子力研究開発機構(JAEA)は、原子力の総合的な研究開発機関です。
ここではその活動やポリシーについて詳しくご紹介しています。

極めて高度な専門知識、顕著な業績、当該専門分野での活躍実績を有し、その専門スキルで機構業務をけん引する者に与える称号である「JAEAフェロー」の認定者を掲載しています。

  • JAEAフェローとは、極めて高度な専門知識、顕著な業績及び専門分野での活躍実績を有するとともに、その専門性と人間力を発揮し原子力機構の研究開発をけん引する専門家を言う。
  • 研究フェロー(研究職)、技術フェロー(技術職)とは、高度な専門知識、顕著な業績、当該専門分野での活躍実績を有し、将来のJAEAフェローとして活躍が見込まれる専門家を言う。

JAEAフェロー

上出 英樹(かみで ひでき) 専門分野:原子炉工学(高速炉の熱流動・システム工学)

【令和4年度認定】

工学博士。大阪大学大学院工学研究科修士課程修了(1985年)。核燃料サイクル開発機構主任研究員、高速炉研究開発部門次世代高速炉サイクル研究開発センター長を経て、高速炉・新型炉研究開発部門副部門長に就任(2018年)。2022年4月に原子力機構特別研究員に就任。

ナトリウム冷却高速炉(SFR)研究開発の分野において、我が国を代表する熱流動研究開発の専門家として仏、米との国際協力を推進、当該分野の技術的発展に寄与。2019年1月から3年に亘りGIF(第4世代炉開発の国際的な協力枠組み)の議長に就任。IAEAとの連携を始め、革新炉開発の国際的な協力関係の構築を先導。2022年10月にはIAEA主催「21世紀の原子力にかかる閣僚級国際会議」のパネルに我が国を代表して登壇、当機構の研究成果と照射インフラとしての「常陽」の重要性を世界に示すなど、当該分野で活躍している。

上出 英樹(かみで ひでき)

遠藤 章(えんどう あきら) 専門分野:放射線防護(線量測定・評価)

【令和5年度認定】

理学博士。東京都立大学大学院 理学研究科博士課程修了(1988年)。日本原子力研究所主任研究員、原子力科学研究部門 原子力科学研究所 原子力基礎工学研究センター長を経て、2021年4月に原子力科学研究部門 副部門長 兼 原子力科学研究部門 原子力科学研究所長に就任。

放射線の影響から人や環境を守る放射線防護に携わり、防護の指標である被ばく線量の評価技術の研究に従事。研究成果は、我が国の放射線防護関連法令、遮へい計算マニュアルをはじめ広く活用されている。さらに、約20年にわたり国際放射線防護委員会、国際放射線単位・測定委員会、米国核医学・分子イメージング学会において、多くの技術報告書を作成し、放射線防護や核医学で国際的に利用されている線量測定・評価技術の構築に貢献した。これらの業績により、2013年科学技術分野の文部科学大臣表彰、2019年紫綬褒章等を受賞。

遠藤 章(えんどう あきら)

丸山 結(まるやま ゆう) 専門分野:原子力基礎工学(安全性)

【令和5年度認定】

工学博士(筑波大学)。茨城大学大学院 工学研究科 工業化学専攻修士課程修了(1986年)。日本原子力研究所主任研究員、安全研究・防災支援部門 安全研究センターリスク評価研究ディビジョン長を経て、2018年4月に同センター副センター長に就任。

我が国を代表する軽水炉のSA(シビアアクシデント)及びソースターム評価研究の専門家としてOECD/NEA/CSNI(経済協力開発機構/原子力機関/原子力施設安全委員会)のリスク評価に関するワーキンググループに長年にわたり参加。機構が運営機関となったOECD/NEA/CSNIの1F事故評価に向けた国際共同研究プロジェクトARC-F及び同プロジェクトを拡張して開始されたFACEでは、国内関係機関(NRA(原子力規制庁)、資源エネルギー庁、東京電力等)と連携して計画立案を主導するとともに、プロジェクトを統括する重責を担っている。また、米国NRC(原子力規制委員会)のSA評価に係わる検討において、世界的専門家より構成されるレビューパネルの一員として活動するなど、国内外における原子力の安全な利用の推進に大きく貢献している。

丸山 結(まるやま ゆう)

研究フェロー

西尾 勝久(にしお かつひさ) 専門分野:物理(原子核物理・核データ)

【令和4年度認定】

工学博士。京都大学大学院工学研究科博士課程修了(1997年)。原子力機構主任研究員、原子力科学研究部門先端基礎研究センター重元素核科学研究グループマネージャーなどを経て、2021年7月に同センター研究主席に就任。同センター極限重元素核科学研究グループ・グループリーダー。

原子番号106および108の超重元素新同位体の発見、ウラン235の核分裂片の巨大双極子振動の発見、多核子移行反応による未開拓領域原子核の核分裂測定技術の開発など世界的に認知される研究成果を挙げている。また、核物理を代表する国際会議の招待講演や国内の学会の部会長を兼任するなど、国内外の専門家から高い評価を受けている。

西尾 勝久(にしお かつひさ)

佐藤 達彦(さとう たつひこ) 専門分野:放射線科学(放射線物理・生物)

【令和4年度認定】

工学博士。京都大学大学院工学研究科博士課程終了(2001年)。原子力機構主任研究員、原子力科学研究部門原子力科学研究所原子力基礎工学研究センター環境・放射線科学ディビジョン放射線挙動解析研究グループマネージャーを経て、2020年10月に同ディビジョン研究主席に就任。

佐藤 達彦(さとう たつひこ)