深地層研究計画の状況

平成27年7月の調査研究の状況

平成27年7月31日(金)更新

幌延地圏環境研究所との研究協力(採水作業)

幌延深地層研究センターでは、公益財団法人北海道科学技術総合振興センター幌延地圏環境研究所との研究協力に関する協定を締結し、地下研究施設の活用を進めています。
 幌延地圏環境研究所では、地下に生息する微生物により、地層中の有機物を分解してメタンガスを生成するための研究等を行っています。このような研究への協力の一環として、7月21日~22日に、幌延地圏環境研究所の研究員の方とともに、深度140m・350mの調査坑道で、地下水中の微生物や溶存ガスを調査するための採水作業を行いました。
 写真1は、深度140mの調査坑道で、微生物調査用の地下水を採水している様子です。写真2は、深度350mの調査坑道で、溶存ガス調査用の地下水を採水している様子です。

写真1 微生物調査用の地下水の採水

写真2 溶存ガス調査用の地下水の採水

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平成27年7月17日(金)更新

幌延深地層研究センターにおける地震観測(4月~6月)

幌延深地層研究センターでは、地下施設の水平坑道と地表部(西立坑アクセスルーム)に地震計を設置し観測しています。
 今回は、最近発生した地震について、地表部での観測結果を紹介します。図は三次元的に観測した結果を二次元で表したものです。

① 5月30日 小笠原西方沖 深さ682㎞ M8.1
全国47都道府県で震度1以上を観測し、北海道では道東から道南で震度1~2を観測しました。西立坑アクセスルーム地震計での震度は0.1でした。気象庁によると、1900年以降に発生したM8クラス以上の地震では世界最深の記録です。

② 6月4日  弟子屈 深さ1㎞ M4.8
北海道網走地方で最大震度5弱を観測しました。西立坑アクセスルーム地震計での震度は0.0でした。

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平成27年7月3日(金)更新

上幌延泥火山での簡易ボーリングの実施

日本学術振興会の科学研究費助成事業の一環として、6月22日~27日に上幌延地域の泥火山*1を対象に簡易ボーリングを実施しました(写真1)。

 簡易ボーリングは、鉛直下向きに20mの深さまで掘削しました。その結果、地表から20mの深さまで、礫(れき)混じりの泥の層が分布していることがわかりました。この結果は、昨年度実施した電気探査*2による調査結果とも整合しています。今後、採取したコア試料(写真2)を用いて、泥の成分等を調べる予定です。

*1 泥火山とは…
 地下深くの泥や地下水、ガスが地表へと噴出する現象またはその地形のことです。

*2 電気探査とは…
 一定間隔に電極(鉄棒)を並べ、地下へ微弱な電流を流して各電極間の電位差を測定し、地中の電気抵抗値の分布を調べます。

写真1 簡易ボーリング作業の様子

写真2 コア試料の一例(深度10 m~15 m)

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これまでにご紹介した調査研究の状況

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