深地層研究計画の状況

平成25年7月の調査研究の状況

平成25年7月26日(金)更新

ベントナイトペレットの作製 ~サマーサイエンスキャンプ2013

幌延深地層研究センターは(独)科学技術振興機構が主催する、高校生を対象とした「サマーサイエンスキャンプ2013」に共催として参加しています。
 その中のプログラムのひとつとして、人工バリアである緩衝材の特性を理解してもらうために、緩衝材の候補材料であるベントナイトが水を吸収して膨潤し、水を通さなくなる性質についての実験を行う予定です。この試験の準備として、実験で使用するベントナイトペレット(ベントナイトを円盤状に圧縮したもの)を作製しました。
 左の写真のように粉状のベントナイトを圧縮するための器具に投入し、上から圧力を掛けて圧縮すると、右の写真のように円盤状のベントナイトペレットに成型することができます。

発表の様子

人工バリア性能確認試験のイメージ

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平成25年7月19日(金)更新

掘削影響領域内部の飽和度の測定

地下坑道の掘削に伴って坑道周辺の岩盤に生じるゆるみ領域を把握するため、弾性波トモグラフィ調査*を継続して行っています。岩盤内を伝わる波の速度は、亀裂の発生の程度や掘削影響領域内部の岩盤に含まれる水の割合(飽和度)によって変化します。そこで、弾性波速度の低下と飽和度の変化を関連付けることにより、掘削影響領域の形成メカニズムをより詳細に把握するため、掘削影響領域内部の岩石試料を採取し、飽和度の測定を行いました。左の写真は、250m調査坑道の岩盤露出部で、直径数cmの岩石試料を採取している様子です。右の写真は、採取した岩石試料の写真です。
 岩石試料採取後、その場で重量を測定するとともに、地上の実験室にて岩石の飽和時及び乾燥時のそれぞれの状態での重量を測定し、これらを比較することにより坑道壁面周辺岩盤の飽和度を算出します。

*1 弾性波トモグラフィ調査とは…
 ボーリング孔内の様々な位置から発振した波を受振し、岩盤内を伝わる波の速度の分布図を作成することにより、坑道周辺の岩盤に生じたゆるみの状態を推定する調査です。平成25年7月12(金)更新記事をご参照ください。

岩石試料を採取している様子

採取した岩石試料

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平成25年7月12日(金)更新

弾性波トモグラフィ調査

地下坑道の掘削に伴って坑道周辺の岩盤に生じるゆるみ領域(き裂が発生する領域)の長期的な変化を把握するため、140m調査坑道において弾性波トモグラフィ調査による掘削影響試験を50日ごとに行っています。左の写真は、岩盤に打撃を与えるハンマーをボーリング孔に挿入している様子です。右の写真は、打撃により岩盤に伝わった波(受振波形)と発振した波(発振波形)の一例を示したものです。ボーリング孔内の様々な位置から発振した波を受振し、岩盤内を伝わる波の速度の分布図を作成することにより、坑道周辺の岩盤に生じたゆるみの状態を推定しています。

(写真左)弾性波トモグラフィ調査の様子
(写真右)打撃により岩盤に伝わった波(受振波形)と発振した波(発振波形)の一例

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平成25年7月5日(金)更新

世界トンネル会議で研究成果を発表

スイスのジュネーブで開催された世界トンネル会議(6月3日~5日)にて、研究成果の発表を行いました。この会議は、毎年、国際トンネル協会(現在のメンバー国は71か国)が開催するトンネル工学に関する学術会議です。会議には、世界63か国から約1,800名が参加しました。研究成果の発表では、幌延における立坑の施工及び調査研究の結果を分析して、立坑の施工及び対策工を合理的に行う手順の提案を行いました。また、研究成果の発表とともに、将来の地層処分場の建設に関わる掘削技術や岩盤挙動の計測技術等の研究やその新技術の適用事例に関する情報収集や技術的討議を行いました。

研究発表後の討議の様子

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これまでにご紹介した調査研究の状況

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