深地層研究計画の状況

平成25年6月の調査研究の状況

平成25年6月28日(金)更新

弾性波の距離減衰特性調査

坑道の掘削の影響で岩盤が破壊したときに発生する微小な振動(弾性波)を利用して掘削影響領域を把握する手法の適用性を検討しています。その予備調査として、250m西側調査坑道で、振動のエネルギーが、距離に応じてどれだけ低下(減衰)するかを調べました。本調査では、ハンマーと鉄棒で岩盤に打撃を与え、そのときに生じた弾性波を打撃点からそれぞれ距離が異なる位置に設置したセンサーで受振し、距離に応じて弾性波がどれだけ減衰するかを調べました。上の写真は吹付コンクリートを削孔して岩盤を露出させた部分にセンサーを設置した様子、左下の写真は壁面岩盤に打撃を与えている様子、右下の写真は受振した弾性波の一例を示しています。右下の写真に示すとおり、打撃点からの距離が大きくなるほど波が減衰していく様子が見られました。

壁面岩盤に設置したセンサーの様子

壁面岩盤に打撃を与えている様子

受振した弾性波

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平成25年6月21日(金)更新

レーザースキャナを用いた坑道断面形状の測定

深度140mおよび250m調査坑道において、坑道の断面形状を半年に1回、定期的に測定しています。測定にはレーザースキャナを用い、毎回同じ断面で実施しています。測定結果から、支保(坑道の安定を保つために設置するコンクリートや鋼製支保工などの構造物)の有効性および坑道内の安全を確認します。 写真中央の装置(レーザースキャナ)からレーザーを照射し、坑道の壁面までの距離を測定します。照射する角度を1°ずつ回転させて坑道の全周を測定し、その結果から坑道の形状を再現し、坑道形状の長期的な変化を確認しています。

140m調査坑道での測定の様子

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平成25年6月14日(金)更新

埋め戻し材の転圧締め固め試験

深度350m調査坑道において人工バリア性能確認試験を実施する計画です。この試験では坑道の埋め戻しも行いますが、その際に使用する埋め戻し材(掘削土(ズリ)とベントナイトを混合した材料)を対象に、掘削土(ズリ)置場において、現場で転圧しながら締め固める方法や、どの程度まで締め固めることができるかなどを確認するための試験を実施しました。 写真は、敷き均した埋め戻し材を振動コンパクターで転圧している様子です。

試験の様子

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平成25年6月7日(金)更新

ボアホールテレビによる坑道周辺岩盤のき裂の観察

深度250mの調査坑道において、左上の写真に示すようにボーリング孔に孔壁面の画像を撮影するカメラ(ボアホールテレビ)を内蔵したプローブを挿入し、坑道周辺岩盤のき裂の位置や方向・幅などを観察しています。この観察を年4回定期的に行い、新たなき裂が発生しているかどうかを確認して、き裂の時間的な変化を把握するとともに地下施設の安全の確認に反映させています。
 右の写真は、カメラを内蔵したプローブを押し込み機により孔内へ挿入している様子です。下の写真は、カメラがとらえた孔壁面の画像を示しています。
(「プローブ」とは…ボーリング孔などの孔に挿入し測定する検出器。)

ボーリング孔とプローブ

押し込み機によるプローブ挿入の様子

孔壁面の画像

写真左の画像は、ボーリング孔前方(深さ方向)を映しています。また、写真右の画像は、ボーリング孔の孔壁の上(写真の「U」)を中心に展開したものであり、縦方向は深度を表します。

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これまでにご紹介した調査研究の状況

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