第8章 「ふげん」における運転・保守技術の高度化![]() |
第 8 章 |
本システムの特徴は、熟練運転員の知識を計算機に反映させるため、物流管理用エキスパートシステムのΦNETを導入している点、高品質・高機能のマンマシンインターフェイスを実現させるため、X-Window(MITにて開発されたUNIX標準のウィンドウシステム)を使用している点があげられる。
![]() オフラインシステムの機能確認試験を、第16回燃料交換作業(第9回定期検査:平成2年12月14日〜平成3年5月23日)時に実施した。確認試験の結果を以下にまとめる。 ( ![]() ( ![]() ( ![]() ( ![]() ( ![]() ( ![]() ![]() 機能確認試験の結果を踏まえ、下記4項目の改良を行った。 ( ![]() 物品ごとの管理票に加え、炉心座標ごとの管理票を作成することとした。 ( ![]() 燃料装荷の計画・実績を一目で理解できるように、ガンチャート方式の工程表示機能を追加した。 ( ![]() |
ある取扱機器が、保守等で停止しても、ほかの燃料取扱設備で作業が継続できる機能を追加した。
( ![]() 取出・装荷順序を燃料交換作業開始後においても、任意に変更可能とした。 以上の改良を行い、第17回燃料交換作業(平成3年計画停止:平成3年10月31日〜12月17日)からオフラインシステムの運用を開始し、第21回燃料交換作業(平成6年計画停止:平成6年5月26日〜6月17日)まで使用され、520体の燃料体を取扱うことができた。 (6)オンラインシステムの開発5) ![]() ΦNETのネットワークモデルを活用した、燃料交換作業支援システムは、昭和64(1989)年にオフラインシステムとして実用化し、更にオフラインシステムの実績に基づいてオンラインシステムの開発を行ったあと、平成7(1995)年にこのシステムを燃料交換自動制御システム(F/H計算機)に適用した。 オンライン化したあとの燃料交換作業にあたっては、F/H計算機に組み込まれた燃料交換作業支援機能により、燃料取出・装荷計画が作成された。この計画に基づいてΦNETによる演算が行われ、演算の結果が、操作指令として出力される。この操作指令により、運転員が、操作指令を確認したあと、燃料交換自動制御システムが働き、各機器が、指令に基づいた操作を自動で行う。各機器が、指令操作を終了すると、燃料交換支援システムに操作完了信号がフィードバックされる。本支援システムは、フィードバックされた最新の情報に基づいてΦNET演算が行われる。このようにして、本支援システムは、常に最新のデータに基づいて、最適な操作指令の計算を行う。 運転員は、燃料取扱設備の運行状態及びパラメータを監視し、本支援システムから出される操作指令、操作完了信号のフィードバックによるΦNET演算開始及び各機器への操作許可を与える。燃料交換制御システム制御指令系統を図8.4.44に、燃料交換制御システム運用概念図を図8.4.45に示す。 ![]() 本システムのハードウェア構成は、燃料交換用計算機(F/H計算機)、CRT、プリンタ、記録計、プログラム制御器(シーケンサ制御装置)及びバックアップ計算機からなっている。システム構成を図8.4.46に示す。 |
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