第8章 「ふげん」における運転・保守技術の高度化

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表8.3.20 「ふげん」の亜鉛注入の状況




図8.3.40 原子炉冷却系系統概要

を5ppb程度にコントロールし、炉水中放射能濃度等の水質変化や配管付着放射能を監視した。
 また、原子炉運転時にも配管への60Coの付着状況を監視するため、Bループの再循環ポンプ吐出管表面にゲルマニウム半導体検出器(Ge検出器)を設置した。Ge検出器の設置場所を図8.3.40(原子炉冷却系系統概要)に示す。また、設置状態を写真8.3.6に示す。
)炉水放射能挙動
 炉水中の60Coイオン濃度(第29〜34サイクル)を図8.3.39に示す。運転初期にすぐに上昇し、その



写真8.3.6 Ge検出器(配管内付着放射能
監視モニタ)の設置状態


後は第29〜34サイクル共に漸増傾向を示している。各サイクルの60Co イオン平均濃度は、0.7〜0.9 Bq/cm3で亜鉛注入をしていない第18〜第27サイクル(前10サイクル)の平均濃度1.2 Bq/cm3と比べ、約30〜40%の濃度低下が見られ、亜鉛注入による放射能低減効果が確認された。
)インプラント材料試験
 「ふげん」における実際の注入運転の条件下において、原子炉冷却系の主要構成材料の健全性に悪影響を及ぼさないことを確認するため、インプラントにおいて、水素注入+亜鉛注入環境下で各種の材料健全性確認試験を実施した。試験項目を表8.3.18に



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