第8章 「ふげん」における運転・保守技術の高度化

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表8.3.9 材料健全性確認試験実施内容


表8.3.10 除染中における材料試験結果


腐食を調べたが、除染による悪影響は認められなかった。
 また、除染後に系統内に除染剤が残留することを想定して、CBB試験を実施し、温度288℃の模擬炉水環境でSCCの感受性を調査した結果、残留除染液中でSCCが促進されるような結果は認められなかった。
(4)系統化学除染方法5),18)
除染条件
 系統化学除染の実施にあたっては、除染係数DF10を目標に、除染条件確認試験(基礎試験、実機模擬試験)の結果及び材料への腐食影響が少ない点を考
慮して、表8.3.11に示す除染条件を設定した。
除染系統の構成と除染方法
 「ふげん」の原子炉冷却系は、A、B2ループに分かれており、第15回定期検査は、Bループ、第16回定期検査は、Aループの原子炉再循環ポンプ及び下部ヘッダ逆止弁の分解点検を行うため、図8.3.22に示す除染範囲について、片ループずつ系統除染を実施した。なお、除染対象ループの燃料集合体(112体)をすべて取り出して、除染を行った。除染系統の保有水量及び接液面積を表8.3.12に示す。
 系統除染を行う場合、原子炉冷却系の昇温、除染剤注入、除染剤分解等のための仮設設備が必要とな


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