第7章 プルトニウム利用技術の確立及び実証

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余剰反応度を制御している。余剰反応度は、燃焼に伴って減少するため、それに応じて重水中の10Bを除去し、重水中10B濃度がゼロ近くになった時点で燃料取替えを実施する(図7.3.38参照)。
 したがって、精度の良い重水中10B濃度の予測は、運転計画・燃料取替計画を立案する上で重要である。重水中10B濃度の実績値と計算値との比較を図7.3.39(POLESTAR差分法との比較)、図7.3.40

(POLESTAR近代ノード法との比較)に示す。
 POLESTAR差分法においては、実績値に対して重水中10B濃度を低めに評価する傾向があるため、炉心寿命を実際よりも短く評価することとなる。これは、効率的な燃料取替計画を作成する観点からは問題であった。
 POLESTAR近代ノード法においては、図7.3.40に示すように、重水中10B濃度の予測精度は±0.2ppm



図7.3.38 第31サイクル炉内10B濃度変化の予測と実績


図7.3.39 重水中10B濃度のPOLESTAR(差分法)計算値と実績値の差


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