第7章 プルトニウム利用技術の確立及び実証

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図7.2.4 核燃料サイクル

軽水炉燃料の回収プルトニウムを使用したMOX燃料
 使用体数:624体
 期間:昭和56(1981)年10月4日以降
 到達最高燃焼度:約19,600 MWd/t
人形峠事業所で濃縮したウランを使用したウラン燃料
 使用体数:164体
 期 間:昭和56(1981)年10月4日(第4サイクル)以降
 到達最高燃焼度:約19,900 MWd/t
軽水炉の回収ウランを使用したMOX燃料
 使用体数:241体(照射用燃料12体含む)
 期 間:昭和59(1984)年4月12日(第8サイクル)以降
ふげんMOX燃料の回収プルトニウムを使用したMOX燃料
 使用体数:4体
 期 間:昭和63(1988)年6月26日(第13サイクル)〜平成3(1991)年10月31日(第17サイクル)
 到達最高燃焼度:約18,500 MWd/t
7.2.3 世界のプルトニウム利用実績
 現在、フランスやドイツなどのヨーロッパの国々を中心に、軽水炉におけるプルトニウムリサイクル、すなわち、プルサーマルが進められている。平成13(2001)年12月現在、全世界では、3,543体のMOX燃料を軽水炉へ装荷した実績がある。フランスが1,614体、ドイツが1,204体、スイスが276体及びベルギーが257体を使用している。
 「ふげん」は、初臨界以来25年間の運転期間中に772体のMOX燃料利用実績を残した。これは、図7.2.5に示すとおり、世界の軽水炉で装荷されたMOX燃料集合体数の約1/5に相当し、単一の炉としては世界で最大の装荷実績である。このような「ふげん」におけるプルトニウムの本格利用の成功は、我が国の原子力政策の基本である核燃料サイクルの確立の実証と、プルトニウムの平和利用に対する国内外の理解を深めるのに大きく貢献した。


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