第7章 プルトニウム利用技術の確立及び実証

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 これまでの運転を通して、MOX燃料の炉心内構成比率(炉心装荷割合)は、最小が第4サイクルの約34%、最大が第16サイクルの約72%、平均で約53%であった。第16サイクルの炉心構成を図7.2.1、「ふげん」運転開始から終了までの各サイクルのMOX燃料の装荷実績及び炉心内構成比率を図7.2.2に示す。
 第3回燃料取替時以降、燃料の燃焼度を上げ、経済性を向上するため、核分裂性物質量を初期の約1.4〜1.5%(タイプA燃料集合体)から約1.9〜2.0%(タイプB燃料集合体)に増加した燃料集合体の装荷を始めた。
 「ふげん」に装荷した金属プルトニウムの総重量は約1.85tであり、そのうち核分裂性プルトニウムの累積量は、約1.36tであった。
 使用済燃料の取出燃焼度は、第7回燃料取替時からタイプB燃料集合体が取り出され、最大は、第15回燃料取替時に取り出した19,617MWd/tであった。また、「ふげん」標準燃料の取出平均燃焼度は、約12,880MWd/tであった。MOX燃料及びウラン燃料に取出平均燃焼度の有意な差は生じておらず、同程度の燃焼度を達成した。
 照射用燃料集合体の照射データを表7.2.2に示す。

図7.2.1 第16サイクルの炉心燃料構成



図7.2.2 「ふげん」におけるMOX燃料使用実績


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