第6章 「ふげん」の運転実績

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照射燃料輸送
 「ふげん」は、これまでに、再処理用使用済燃料輸送を21回、照射後試験用燃料輸送を7回実施した。輸送実績を表6.1.20に示す。
 これらの輸送に使用している輸送容器は、HZ-75T-ATR型輸送容器(17体収容)及びNH-25型輸送容器(1体収容)である。輸送容器の主要仕様を表6.1.21、構造図を図6.1.50に示す。
 これらの輸送容器は、BWR燃料用として使用されているものであるが、燃料を装荷した場合の安全性を確認して使用してきた。
 再処理用使用済燃料及び照射後試験用燃料を「ふげん」から再処理工場または原研まで輸送する必要がある。この輸送については、輸送容器の重量及び輸送の管理等を考慮し、日本原子力発電(株)東海港と日本原子力発電(株)敦賀港の間は海上輸送し、「ふげん」と敦賀港間、東海港と再処理工場または原研実用燃料試験室間は陸上輸送により行われている。
 再処理工場において、専用トレーラーに積載した空輸送容器を東海港まで陸上輸送し、輸送専用船に積付後、敦賀港に向け海上輸送する。敦賀港におい
て専用トレーラーに積替え後、「ふげん」まで陸上輸送する。
 燃料貯蔵プール建屋に搬入後、輸送容器の受取検査、燃料装荷、除染、発送前検査等を行い、トレーラーに積載する。この「ふげん」における作業に要する期間は、HZ-75T-ATR型輸送容器(2基)の場合で20日であるが、15日まで短縮化を図った実績がある。
 陸上輸送の隊列を整えて敦賀港まで陸上輸送し、輸送専用船に積付け、東海港まで海上輸送する。東海港において専用トレーラーに積替え後、再処理工場まで陸上輸送し、再処理工場に輸送容器を引き渡す。
(4)保障措置
保障措置の概要
 核燃料物質の平和利用を目的として、国際的に核不拡散条約が結ばれ、日本においても核物質を取り扱う施設の保障措置業務がなされている。
 特に、核燃料サイクル開発機構は、プルトニウムを取扱い、核燃料サイクルを中心とした原子力平和利用の研究開発を行っており、保障措置の観点から重要な位置にある。
 このような背景から、以下に述べる「ふげん」の原子

表6.1.20 使用済燃料輸送実績 (1/2)



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