第6章 「ふげん」の運転実績![]() |
第 6 章 |
![]() 特に、平成7(1995)年度においては、定期検査のための停止期間が少なく、また事故・故障等の発生がなかったため、年度設備利用率は、過去最高の86.2%となった。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 以上、本格運転開始当初はSCC対策として原子炉冷却系配管の取替えなどの改造工事を実施したこと |
や事故・故障等により設備利用率が低い値を示した。また、平成9(1997)年度以降については、原子炉再循環ポンプの分解点検、圧力管モニタリング等のために計画段階から定期検査期間が長かったこと、トラブルなどにより定期検査終了が延長となったことから設備利用率が低くなっている。しかし、「ふげん」の標準的な定期検査日数は、ほぼ90日間であり、「ふげん」が運転を開始した当初の目標であった「軽水炉並の約90日間の定期検査工程の実証」を行うことができた。 このように、計画的な設備改善の実施、運転管理の充実等を行うことにより、運転期間中の平均設備利用率は、約62%であった。これは、「ふげん」と同時期に運転を開始した国内の実用プラントと比較しても遜色のない値となっており、「ふげん」は、実用炉と同等の信頼性を有しているということができる。 (2)事故・故障等の推移 本格運転開始以降、平成15(2003)年3月まで、経験した事故・故障等の内容を表6.1.1、報告件数の推移を図6.1.4(1/2)、(2/2)及び図6.1.5に示す。原子炉等規制法または電気事業法に基づく報告件数は、32件、科学技術庁長官通達等または通商産業省資源エネルギー庁長官通達に基づく軽微な事故報告件数は、24件であり、累計は、56件であった。 計画外停止回数の年度推移を図6.1.6及び図6.1.7に示す。本格運転開始から平成15(2003)年3月末までの累計は、28回であった。 なお、いずれの事故・故障等においても、原子力発電所の周辺環境への放射能の影響はなかった。 本格運転開始以降の事故・故障等の推移は、以下のとおりである。 ![]() 昭和63(1988)年までの10年間の主なトラブルは、昭和50年代初期にBWRプラントでも経験したステンレス配管の応力腐食割れ(原子炉冷却材圧力バウンダリ配管)、クラッドに起因した燃料交換装置の故障、計測制御系統設備の故障による原子炉自動停止であった。これらについては、再発防止の観点から計画的に原子炉冷却材圧力バウンダリ配管材料を |
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