第5章 「ふげん」の建設

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績は、表5.3.1、表5.3.2に示すとおりであった。

5.3.2 主要系統の建設工事

(1)格納容器
 格納容器の空中組立を昭和47(1972)年8月25日に開始し、翌48年6月、使用前検査に合格した。
(2)原子炉本体
 カランドリアタンクを昭和49(1974)年11月29日にサイトへ搬入し、原子炉建屋への吊込作業及び据付工事を同50(1975)年3月末に終了した。次いで上下鉄水スリーブの取付けとカランドリア管のロールドジョイントを行った。その後、圧力管の据付け、入口管、上昇管等の溶接作業を8ブロックに分けて実施し、同52(1977)年4月末に完了した。
(3)原子炉冷却材再循環系
 蒸気ドラムを昭和50年5月(北側ループ)と7月(南側ループ)に1基ずつ原子炉建屋に搬入し、次いで各ループに下部ヘッダー、下降管、逃し安全弁、再循環ポンプを取り付けて原子炉建屋内に据え付けた。
 一方、原子炉補助建屋に原子炉冷却材浄化系と再




写真5.3.5 燃料交換装置全景

  循環ポンプシール注排水系機器の据付けを行い、各機器間を結ぶ配管工事を実施した。また、据付工事を洗浄作業、耐圧試験と並行しながら同51(1976)年11月末に完了した。
(4)原子炉補助系
 大物機器として重水貯槽及び補機冷却系熱交換器を昭和49年11月に原子炉補助建屋に搬入し、また重水ダンプタンク、重水ポンプ、重水熱交換器等も同50(1975)年2月には原子炉建屋へ搬入した。重水冷却系、同浄化系、ヘリウム循環系及び浄化系、炭酸ガス系の各機器配管の据付工事を逐次実施し、同51(1976)年10月までに洗浄作業、耐圧試験を終え、更に系統試験を進めた。
(5)燃料の取扱い及び貯蔵設備
 キャスク取扱いクレーン及び新燃料取扱いクレーンを昭和50年1月から4月にかけて設置し、燃料交換装置の組立て調整を同50年12月から52年8月にかけて進めた。
(6)放射性廃棄物処理設備
 放射性廃棄物処理タンク及び機器を昭和50年4月から8月にかけてサイトに搬入した。また、機器、配管の据付けも同52(1977)年5月に完成し、更に系統試験を進めた。
 希ガスホールドアップ装置は、昭和51(1976)年5月から機器の搬入、据付けを行い、同52年7月には系統試験を終了した。
 固体廃棄物貯蔵庫を、昭和51年秋から着工し、同52年3月には2階建鉄筋コンクリート1棟を完成した。
(7)工学的安全防護設備
 急速注水系の蓄圧器をはじめ、高圧注水系、低圧注水系、隔離冷却系、余熱除去系等の各ポンプ、熱交換器などの搬入を昭和50年8月から開始し、配管との据付工事、洗浄作業を行い、51年12月から52年2月にかけて耐圧試験を行った。
(8)換気空調設備 
 昭和49(1974)年の後半から、各建屋の進捗状況に合わせてダクト工事にかかった。また、配管、送排風機、制御機器等の据付試験を昭和51(1976)年9月までにそれぞれ完了した。
(9)タービン・発電機設備
 復水器を昭和49年10月26日に搬入して以来、給水加熱器、給水ポンプ、復水ポンプ、主蒸気管等の配管を布設した。
 タービン本体は昭和50年8月2日から据付け、付


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