第4章 「ふげん」機器の試作開発

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った。(図4.3.1)
 一方、活性炭に吸着された水分は、希ガスの吸着定数に影響を及ぼすことが予想されたが、通気ガスの露点を0°から−80°まで変化させた場合、露点の高い条件では多少の変化があるが、ほぼ一定であることが分かった1−5)(図4.3.5)。
 米国オークリッジ研究所(ORNL)のBrowningらによれば、理論解析上、保持時間tmと各実験条件因子との関係は、動的吸着定数をKとすると、次式のような関係がある。

  tm={(N−1)/N}K・m/F   (1)

  ここで、

     tm :保持時間(s)
     N:理論段数
     F:流量(ml/s)
     m:活性炭重量(g)
     K:吸着定数(ml/g)
である。
 図4.3.6には、半減期5.27日のXe−133をトレーサーとした試料ガスを1.5kgの活性炭を充填した吸着塔に連続的に通気し、その時の吸着塔入口と出口におけるXe−133の放射能の測定結果を示している。


4.3.1 吸着定数に及ぼす空気圧の影響



図4.3.2 Krの吸着定数に及ぼす線速度の影響


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