第3章 「ふげん」の設計

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管理区域の出入口に汚染検査室を設け、汚染管理を行う。汚染検査室には、体表面モニタ、手洗、シャワー、除染キット、更衣設備等を備えている。
 屋外管理用設備の主要なものとしては、次のものなどがある。
 主排気筒モニタ
 放水槽排水モニタ
 敷地内及び敷地外固定モニタ〔モニタリングポストは、敷地境界部に2基(そのうち1基は原子力災害対策特別措置法に基づく)。その他3基は原電敦賀発電所のものを兼用している。〕
 放射能観測車(無線装置付き)
 また、環境面の安全対策として国、福井県や敦賀市の指導を受けるだけでなく、隣接の原電敦賀発電所と緊密な連絡をとりながら、周辺環境の放射線や、海水、土壤、海洋生物、陸上植物等に含まれる放射能を監視している。

3.5.13 電気設備
 発生した電力は、275kV2回線送電線で関西電力(株)の送電系統へ連系される(図3.5.11)。送電線の容量は、1回線で発電所の全発生電力を送電し得るので、1回線事故時にも、発電所は全出力運転できるよう

  になっている。一方発電所の停止のために必要な所内電力としては、送電線が2回線とも停電した場合にも対応できるように、北陸電力敦賀変電所に連系する77kV 1回線送電線から受電できるように設備し、所内電源の信頼度の向上を計っている。発生電力は、主変圧器により昇圧され、隣接の敦賀発電所屋外開閉所を経由して、275kV送電線へ送電される。通常運転時には、所内電力は、発電機から所内変圧器により受電されるが、275kV送電線から起動変圧器によっても受電することができる。さらに275kV送電線停電の場合には、77kV送電線から予備変圧器により発電所の停止に必要な所内電力を受電することができる。
 非常用所内母線2母線は各々の常用所内母線、予備変圧器、ディーゼル発電機のいずれからも受電できるよう回路が構成されている。
 2台のディーゼル発電機は、各々の非常用所内母線に電力を供給し、そのうち1台でも発電所を停止するために必要な補機の運転に十分な容量を有する。
 発電所の安全のため、常に確実な電源として蓄電池を設置し、安定した交流電源として無停電交流電源装置を設置している。




図3.5.11 送電系統一覧図



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