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原子力政策の具体的かつ計画的推進を図るため、国は「原子力開発利用長期計画(原子力長計)」を策定し、開発の進捗状況や国内外のエネルギー情勢に対応できるよう、適宜、計画を見直してきました。原子力長計において、プルトニウムリサイクル利用を柱とする基本方針は一貫していましたが、ATRは、濃縮ウラン需給の国際情勢や国産濃縮技術の見通し、軽水炉技術の成熟などATRを取り巻く情勢、ATR自体の実証炉計画の遅延など、諸状況の変化に応 |
じて、その核燃料戦略上の役割を変遷させ、プルトニウムセルフサステイン *1によるプルトニウム供給炉から、プルトニウム燃焼炉*2として、更にはプルサーマルから高速増殖炉への移行を補完する炉へと変わりました。 「ふげん」の設計から建設、運転も、まさにその変遷の中にありましたが、ATRが持つ柔軟な炉心特性ゆえ、炉型や炉心構造を変えることなくこれら役割の変遷にも対応することが可能でした。 |
*1:自らの運転によって生成されるプルトニウムと天然ウランを混ぜて利用することにより天然ウランの供給だけで運転を維持する方法 |
*2:軽水炉燃料の再処理で回収されるプルトニウムを天然ウラン等に混ぜて利用することにより、セルフサステインよりもプルトニウムを多く燃焼させる方法 |
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新型転換炉の役割の変遷 |
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