━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2009.10.16 ━━━━━━━━
++---- No.98 目次 ----++
現場から ____ 「IAEA本部を目の前にして」―ウィーン事務所
広報紙から___ より治療効果の高いエイズ治療薬の創製をめざして(JAEAニュース32号)
広報紙から___ 環境・エネルギーシンポジウムの開催(「にんぎょうとうげ」9月号)
プレス発表、お知らせ、採用情報、調達情報
あとがき
中欧随一の都会と言われるオーストリアの首都にある、ウィーン事務所を紹介します。
原子力機構は、ワシントンDC、パリ、ウィーンに海外事務所を設置していますが、ウィーン事務所はその中では最も新しい事務所です。それでも、設立は平成元年に遡りますので、約20年にも及ぶ歴史があります。
ウィーンと聞くと「音楽の都」というイメージをお持ちかと思いますが、まさにそのとおりで、クラシック、バレエ、オペラといった伝統的なものからジャズやポップス等に至るまで年間を通じて様々なイベントが目白押しです。また、13世紀以降、800年以上に渡ってオーストリアを支配したハプスブルク家の栄華を今に残した、伝統的な街並みや教会・宮殿といった歴史的建造物が所狭しと立ち並んでいます。ここはヨーロッパの中でもとても治安の良いところですから、世界各地から年間を通して多数の観光客が訪れています。
オーストリアはドナウ川を始めとした水資源が豊富なこともあり、原子力発電所は運転されていませんが、IAEA(国際原子力機関)の本部がここウィーンに設置されています。ウィーン事務所にとって、このIAEAやCTBTO(包括的核実験禁止条約機関)などの国際機関、ロシア・中東欧などからの原子力関連情報の収集が重要な業務です。
IAEAは、「原子力平和利用の番人」と言われる組織であり、原子力施設を査察し調査するなど、いわゆる「保障措置」を行う一方、原子力エネルギーの平和利用の促進と援助を行っています。
9/14(月)〜18(金)には、IAEAで年に一度の総会がここウィーンで開催され、日本からも多くの方が会議に参加されました。JAEAは2005年から展示ブースを出展しており、JAEAのR&Dの成果について広報部等と協力して世界各国にアピールしています。今年は日本原子力産業協会(JAIF)、放射線医学総合研究所(NIRS)と共同で「JAPANブース」を設置し、400名以上にも及ぶ訪問を受け、賑わいました。
今回の総会において最も印象的だったのは、日本の天野之弥前ウィーン政府代表部大使が次期事務局長(5代目)として承認されたということです。50年以上にもわたるIAEAの歴史において、アジアから事務局長が選出されたのは初めてになります。それも我が国から選出されたということは、IAEAのみならず国際社会において日本人の活躍が期待されているという極めて象徴的な出来事であったと感じています。
ウィーンは、まさに歴史と時代を体感できる舞台だと思います。ウィーン事務所ではその息吹を感じ、そして窓からIAEA本部を臨みながら、今日も仕事に励んでいるのです。
(国際部 ウィーン事務所 児玉 猛)
*当機構が社外向けに発行している広報紙などからトピックスを紹介します。
*上記の詳細はhttp://www.jaea.go.jp/saiyou/index.htmlをご覧下さい。
今日は魚の話を一つ。多くの魚は背側が黒っぽくて、腹側が白っぽい色をしています。このように魚がツートンカラーになっているのは、保護色のため。海や川で泳ぐ魚を上から見ると、魚の黒っぽい背中はほとんど目立たず、逆に水中から水面近くを泳いでいる魚を仰ぎ見ると、腹側の白っぽい色は水面とほとんど見分けがつきません。
では横からはどうかというと、黒っぽい背側は光があたり、白っぽい腹側はその影となるため、これまた背景の色と見分けがつきにくくなります。
とはいえ、この世の中に変わり者はつきもの。中央アフリカに生息するシノドンティスの仲間の中には、背側が白っぽくて腹側が黒っぽいという、風変わりな配色をもつ魚がいます。これでは自然の法則にかなわないのではと思いきや、この魚の習性を知れば、それはすぐ納得がいきます。
この魚は何と、腹側を上にして泳ぐのです。(さ)
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【発行】独立行政法人 日本原子力研究開発機構 広報部 佐田務、上野信行 ○
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