━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2012.12.7/No.252 ━━━
〔現場から〕フランスの研究都市グルノーブルに滞在して(先端基礎研究センター)
〔東日本大震災発生に伴う対応状況〕
〔お知らせ、採用情報、調達情報〕
フランスの研究都市グルノーブルに滞在して
原子力機構では、外部の研究機関に従事する機会(1年以内)を与え、専門性の向上と研究開発成果の実用化を図ることを目的とした「サバティカル制度」が昨年度に新設されました。この制度は、多くの欧米の大学、研究機関では普通に導入されており特に真新しいものではありません。私はその第一号としてフランスのグルノーブルにあるグルノーブル大学に招聘教授として招聘され、フランス原子力庁(CEA)の研究所に9ヶ月余り滞在しました。ここでは研究活動とともに研究所に所属する博士課程の学生教育も担当しました。
グルノーブルはフランスの南東部に位置し、アルプスの入り口の都市の一つです。山々に囲まれた都市で作家スタンダールの生まれた都市としても有名です。実際、スタンダールはグルノーブルについて“どの通りからも山々が望める”と記しています。また以前冬季オリンピックが開かれたことでも知られています。
さてグルノーブルは、科学および技術研究の分野でもフランスというよりヨーロッパの中心地の一つです。ここには数多くの研究施設が集まり“Polygone Scientifique”(科学研究集合体)を形成しています。たとえば大型の研究施設としてはESRF(ヨーロッパ放射光施設)、ILL(中性子散乱施設)、LNCMI(強磁場施設)などが隣接し、その他にもCNRS(フランス科学院)や私の滞在していたCEAの研究所が所狭しと建っています。また、グルノーブル大学のキャンパスも車で15分程度のところにあり、大学と研究所群が協力し、学生の教育も機能的に行われています。
私の専門は、低温物性物理です。主にセリウムやウラニウムなどの重元素を含む化合物が示す新しい超伝導や磁性の研究を進めています。今回の滞在では、主にCEAグルノーブル研で超高圧を作り出して超高圧下での超伝導や磁性を調べる研究を行いました。CEAグルノーブル研は特に秀でた高圧技術を有しているのでそれを学んで帰り、今後の研究進展に役立てたいと考えたからです。幸いなことに、グルノーブル大学の大学院生を指導する形で研究は順調に進展し、8 GPaという圧力(これは大気圧の約8000倍の圧力です)での実験に成功しました。圧力下実験は、高圧にし過ぎると装置が壊れる可能性があるため、圧力を上げるときは緊張します。しかし個人的にはこのギャンブル的側面も楽しんでいます。
今回の滞在が契機になり、今後もCEAグルノーブル研との研究協力を進めていく計画が立ち上がりました。このようにサバティカル制度は、研究推進や国際協力の観点から大変有意義なものだと感じています。私は以前フランスに6年ほど住んでいたため、今回は懐かしい第二の祖国に戻れたことも幸いでした。
(先端基礎研究センター 神戸 振作)
環境再生に向けて(2012年版)を発行
http://www.jaea.go.jp/fukushima/pdf/20121206-01.pdf
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東京電力(株)福島第一原子力発電所の廃止措置技術に係る原子力機構の取組み(2012年版)を発行
http://www.jaea.go.jp/fukushima/pdf/20121206-02.pdf
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福島技術本部ニュース(第5号)を発行
原子力機構報告会を開催しました。
http://www.jaea.go.jp/02/news2012/121130/index.html
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コンピュータウイルス感染による情報漏えいの可能性について
http://www.jaea.go.jp/02/press2012/p12120501/index.html
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平成25年度成果展開事業に関する開発提案を募集
http://sangaku.jaea.go.jp/4-information/2012/info121130.html
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むつ海洋・環境科学シンポジウムを11月22日に開催しました。
http://www.jaea.go.jp/04/aomori/news/news-20121122.html
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那珂核融合研究所は12月8日にサイエンスカフェを開催
http://www.naka.jaea.go.jp/etc/outreach.html
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原子力と核不拡散、核セキュリティに係る国際フォーラムを12月12-13日に開催
http://www.jaea.go.jp/04/np/activity/2012-12-12/announce.html
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核融合研究施設を利用する共同研究を募集
http://www.naka.jaea.go.jp/etc/bosyuu/kyoudou_h25/bosyu_h25.html
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各種研修の募集について
http://nutec.jaea.go.jp/index.php
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週報(12月1日〜7日)
http://www.jaea.go.jp/02/press2012/p12120701/index.html
http://www.jaea.go.jp/04/turuga/jturuga/press/2012/12/w121207.html
http://www.jaea.go.jp/04/ztokai/repro/week/s121207/weekly.htm
http://www.jaea.go.jp/04/tono/syuho/241201_241207.pdf
詳細は http://www.jaea.go.jp/saiyou/index.html をご覧下さい。
調達情報の詳細は http://www.jaea.go.jp/02/2_6.shtml をご覧下さい。
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【発行】 独立行政法人 日本原子力研究開発機構 広報部 佐田務、岡田学
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