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今回は幌延深地層研究センターから御挨拶させていただきます。
当センターは北海道北部の天塩郡幌延町に在り、フランスのボルドーや、イタリアのミラノとほぼ同緯度の北緯45度線上に位置します。最も近い空港がある稚内市から車で約1時間、札幌からは特急列車で約4時間掛かります。町の面積は東京都23区とほぼ同じ広さで、約2,700人の町民が生活しております。
当センターでは、原子力発電の使用済燃料から回収した高レベル放射性廃棄物を安全に処分するための地層処分技術に関する研究のうち、国の計画に示された深地層の科学的研究（地層科学研究）や地層処分研究開発などを行っています。
当センターは平成13年4月に開設して以来、今年で8年目を迎えました。昨年6月には、当センターで行っている地下深部の研究内容や、地底世界について紹介するPR施設「ゆめ地創館」が開館し、既に2万人を超えるたくさんの方々に御来館いただいております。皆様も北海道へ来る機会がありましたら、是非、私どもの施設へお立ち寄りください。お待ちしております。
幌延深地層研究センター PR施設「ゆめ地創館」ホームページ http://www.jaea.go.jp/04/horonobe/prsite/index.html
幌延深地層研究センター 地域交流課長 櫻井 敏久
さて、今回の「研究開発現場から」は、核燃料サイクル技術開発部門です。
日本原子力研究開発機構（以下、機構）は、核燃料サイクル技術について、民間事業者からの要請に応じて、人的支援も含む民間事業の推進に必要な技術支援に取組むこととしており、現在、日本原燃(株)（以下、原燃）のウラン濃縮事業、再処理事業、MOX燃料加工事業への技術支援を実施しています。
ウラン濃縮事業に対しては、昭和60年に協力協定を締結して、原燃六ヶ所ウラン濃縮工場の建設、運転に係る技術協力を行い、平成12年からは、新型遠心機開発の技術協力を行っています。また、これまで技術情報開示（約23000件）、受託業務（約50件）、機構技術者の要員協力（累計90名）、原燃技術者の受入研修（累計165名）による支援を実施しています。
再処理事業では昭和57年に協力協定を締結して、機構で技術開発し原燃六ヶ所再処理工場で採用された「流動床方式ウラン脱硝技術」、「マイクロ波加熱によるウラン・プルトニウム混合転換技術」、「高レベル廃液のガラス固化技術」に係る技術協力をはじめ、原燃六ヶ所再処理工場全体の建設、試運転に係る技術協力を行っています。また、これまで技術情報開示（約2000件）、受託業務（約80件）、機構技術者の要員協力（累計336名）、原燃技術者の受入研修（累計666名）による支援を実施しています。
MOX燃料加工事業では、平成11年に協力協定を締結して、加工事業許可に係る安全審査対応や施設建設準備等について技術協力を行っています。また、これまで技術情報開示（約200件）、受託業務（20件）、機構技術者の要員協力（累計25名）、原燃技術者の受入研修（累計23名）による支援を実施しています。
今後も核燃料サイクル技術開発部門では、我が国の軽水炉サイクルの技術開発を推進することを目的に、各種研究開発、受託試験、コンサルティング等を実施するための計画の立案、成果の取りまとめ等を行うとともに、核燃料サイクル確立のための技術協力等を推進していきます。
核燃料サイクル技術開発部門ホームページ http://www.jaea.go.jp/04/cycle/index.html
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【編集・発行】独立行政法人日本原子力研究開発機構 広報部広報課
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