原子力機構メールマガジンをご愛読頂きありがとうございます。
7月24日未明に発生しました地震により、被災された方々にお見舞い申し上げます。
さて、夏休みのシーズンに入りました。学生の方々は、通常のカリキュラムから一時離れ、自由な思考、興味や関心事項への取り組み、または図書館や自宅で勉強に集中するなど、有意義な計画をたてていることでしょう。ふり返ってみますと、私が通っていた小学校では、夏休みの宿題に理科の自由研究がありました。実験の目的を決め、仮説をたて、実験方法を考え、実験を行い、その結果に基づいて考えをまとめる、という行程で研究するものでした。研究成果は模造紙に分かり易く記述し、体育館にみんなの成果を掲示しました。これには色々頭を悩ますことが多く、まず何を題材にするか、仮説を実証するためにどのような実験を行うか、実験がうまくいかないとき何が原因なのか、などなど。それらを解決するヒントが、科学館・展示館にあるかもしれません。原子力機構が運営する科学館・展示館では、夏休み期間中に科学実験教室など様々な催しを予定しています。夏休みの宿題のヒント探しをしてみてはいかがでしょうか。 皆様の来館をお待ちしております。
夏休みイベント → http://www.jaea.go.jp/02/info/2008summer/index.html
展示館・科学館 → http://www.jaea.go.jp/09/9_3.shtml
広報部広報課 上野 信行
今回の「研究開発現場から」は、核不拡散科学技術センターです。
核不拡散科学技術センターでは、原子力機構が有する技術的知見、経験に基づいた核不拡散政策研究や、核不拡散技術開発を推進するとともに、適切な核物質管理、人材育成、非核化支援などに取り組み、国際的な核不拡散体制の一層の強化に向けた業務を行なっています。また、毎年1回、原子力の平和利用と核不拡散に関わる国際フォーラムを開催し、その時々の今日的な課題に焦点をあてて講演やパネルディスカッションを行い平和利用の推進にあたって核不拡散の両立をはかることの重要性についての理解促進活動も実施しています。
この活動の一環として、原子力機構と東京大学グローバルCOEの共催で6月24・25日、東京・学士会館にて「アジア地域の原子力平和利用推進と核不拡散の両立に向けて」と題して「原子力の平和利用と核不拡散に関わる国際フォーラム」を開催しました。地球温暖化問題、エネルギー安全保障等を背景に原子力平和利用の推進が世界的に拡大する気運の中で、北朝鮮、イランによる核開発問題の解決の見通しは立っておらず、核テロ、核の闇市場など、非国家主体による核拡散への関与が現実化しつつある状況にあります。本フォーラムは、こうした原子力・核を巡る国際的な動向を背景に、特に、近い将来、原子力発電を新規に導入する国が増加することが予想されるアジアに焦点を当て、原子力平和利用の推進が核拡散リスクの増大につながらないような方策を模索する目的で開催されました。韓国、ベトナム、インドネシア、タイ、マレーシアといったアジア地域内国や、米、仏、オーストラリア、IAEAからも講演者、パネリストを招聘し、5つの基調講演に3つのパネルディスカッションを行い、会場には200名を超える方々のご参加をいただきました。
エネルギー安全保障、地球温暖化防止の観点から原子力の推進が重要であること、原子力平和利用拡大に向けて、核不拡散、原子力安全、核セキュリティの確保が不可欠であり、これらの確保に向けて国際協力が重要であること、地域協力は段階的に発展させていくべきであること、そして各国のニーズに応じて柔軟に行なっていくことが大切であるといった議論がなされました。本フォーラムを通して、「アジアは一つになりつつある、今こそアジアにおける有効な地域協力体制を考えていこう」という意識が共有されたように思います。
核不拡散科学技術センターHP → http://www.jaea.go.jp/04/np/
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【編集・発行】独立行政法人日本原子力研究開発機構 広報部広報課
http://www.jaea.go.jp/
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