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Ver.60 発行 2008.6.13  日本原子力研究開発機構 広報部

原子力機構メールマガジンをご愛読頂きありがとうございます。

関東地方では例年よりちょっと早い梅雨入りで、このあと一カ月も続くと思うと気が滅入りますが、皆様方はいかがお過ごしでしょうか。今回は茨城県の大洗町にある大洗研究開発センターからお話をさせていただきます。

はじめに大洗町をご紹介します。大洗町は茨城県の太平洋沿岸(140km)のほぼ中央に位置し、茨城の民謡の代表格とも言える“磯節”に「水戸を離れて東へ三里 波の花散る 大洗」と歌われているように、茨城県庁所在地の水戸市から東へ12kmの所にあります。主な産業は観光と水産業であり、人口約2万人の小さな町です。しかし、太平洋に面した立地条件を活かし海水浴場でも有名で、また、日本でも有数の難コースとして知られ、ゴルファー憧れの名門コース「大洗ゴルフ倶楽部」がある町でもあります。このような好条件から、観光客は年間約580万人も訪れる茨城県内第1位の観光地なのです。そして、町民憲章に“原子の火を育て・・”と謳っているように、原子力開発に対して大変ご理解をいただいている町でもあります。

この大洗町にある大洗研究開発センターは、型式の異なった三つの研究用原子炉があることが大きな特徴です。水を冷却材とする材料試験炉(JMTR)、ナトリウムを冷却材とする高速実験炉「常陽」、そしてヘリウムガスを冷却材とする高温ガス炉(HTTR)です。これらの研究用原子炉での研究開発の成果を、エネルギー資源に乏しい日本の将来のエネルギーの安定供給につなげていくことを目指して頑張っています。

私どもの研究開発の取り組みについてご紹介するため「施設のご見学」の申し込みも随時お受けしています。是非、大洗研究開発センターの施設見学にお越しください。お待ちしております。

大洗研究開発センター ホームページ → http://www.jaea.go.jp/04/o-arai/index.html

大洗研究開発センター 管理部 地域交流課 軍司 稔

今回の「研究開発現場から」は、国際部です。

【研究開発現場から】  事業推進部門  国際部  長岡 鋭

原子力機構は、核分裂エネルギーの利用に関する分野の研究開発を遍く網羅しているだけでなく、核融合エネルギーに関する研究、放射線利用に関する研究、量子ビームに関する研究、更には原子力科学分野のみにとどまらない先端的基礎基盤研究までを行っています。世界中を見渡しても、これほど間口の広い研究機関は他にありません。

原子力機構の最先端な研究開発を進める上で、国際協力は欠かせません。したがって原子力機構が行っている国際協力は、相手先も内容も非常に多岐に渡ります。国際部は、研究開発現場と一体となり、これらの国際協力の枠組作り、協力協定の締結やその運営を行っています。その中から、現在進めている代表的な協力をご紹介したいと思います。

(GNEP;Global Nuclear Energy Partnership)

GNEPは、核不拡散と地球環境問題の解決を目的に、2006年にアメリカが提唱して始まった先進的な核燃料サイクル技術の開発・利用の促進に関する協力です。当初、日本、米国、フランス、ロシアの4カ国でスタートし、現在、パートナー国は21カ国にまで拡大しています。原子力機構は、高速炉開発を中心に、仏国原子力庁CEA、米国エネルギー省DOEとともに協力の中枢を担っています。

(ITER;International Thermonuclear Experimental Reactor)

ITER計画は、日、欧、露、米、韓、中、印の7極で進めている将来のエネルギー、核融合の国際プロジェクトです。フランスのカダラッシュで実験炉の建設を進めています。原子力機構は、那珂核融合研究所にある臨界プラズマ試験装置「JT−60」で培った技術と経験でプロジェクトの中核的な役割を担い、研究者も多数参加しています。併せて、核融合エネルギーの早期実現を目指す取り組みとして日欧協力で進める幅広いアプローチ(BA)活動を青森研究開発センター及び那珂核融合研究所において進めています。

原子力機構は、また、高速増殖原型炉もんじゅをはじめとする世界が注目する施設を保有しています。今年は新たにJ−PARC(大強度陽子加速器施設)が供用開始を予定しており、外国の多数の研究者から熱い期待が注がれています。今後は、このような施設の利用も踏まえ、アジア諸国ともより幅広いさまざまな目的に応じた国際協力を行っていければと考えております。ご支援よろしくお願い申し上げます。

国際部ホームページ → http://www.jaea.go.jp/04/kokusaibu/ja/

【最新情報】

  1. 08.6.9<プレス発表>カザフスタン原子力委員会との高温ガス炉の安全性研究の協力に向けた覚書への署名について掲載しました。
  2. 08.6.12<お知らせ>第6回敦賀国際エネルギーフォーラムビデオライブラリーを掲載しました。
  3. 08.6.24・25<お知らせ>原子力平和利用と核不拡散にかかわる国際フォーラムを開催します。(6月4日掲載)
  4. 08.7.25<お知らせ>大学等との研究協力制度に係わる平成20年度研究成果報告会を開催します。(6月10日掲載)

【プレス発表】

  1. 平成20年6月9日、カザフスタン原子力委員会との高温ガス炉の安全性研究の協力に向けた覚書への署名
    http://www.jaea.go.jp/02/press2008/p08060901/index.html

【お知らせ】

  1. 第6回敦賀国際エネルギーフォーラムビデオライブラリーを掲載しました。
    http://www.jaea.go.jp/04/turuga/tief/tief6/index.html
  2. 平成20年6月24・25日、原子力平和利用と核不拡散にかかわる国際フォーラムを開催します。(6月4日掲載)
    http://www.jaea.go.jp/04/np/shiryou/forum2008/info.html
  3. 平成20年7月25日、大学等との研究協力制度に係わる平成20年度研究成果報告会を開催します。(6月10日掲載)
    http://sangaku.jaea.go.jp/4-information/info080610.html

【採用情報】

  1. 核融合研究開発部門では、グループリーダーを募集します。
    書類提出期限:平成20年6月18日(水)
    http://www.jaea.go.jp/saiyou/employment/employment62.html
  2. 平成20年度夏期休暇実習生を募集します。
    書類提出期限:平成20年6月25日(水)
    http://www.jaea.go.jp/saiyou/internship/internship05.html
  3. 核融合研究開発部門では、任期付研究員を募集します。
    書類提出期限:平成20年6月27日(金)
    http://www.jaea.go.jp/saiyou/employment/employment63.html
  4. 量子ビーム応用研究部門では、研究系職員を募集します。
    書類提出期限:平成20年6月30日(月)
    http://www.jaea.go.jp/saiyou/career/career20.html
  5. 原子力基礎工学研究部門では、特定課題推進員を募集します。
    書類提出期限:平成20年7月14日(月)
    http://www.jaea.go.jp/saiyou/employment/employment64.html
  6. 先端基礎研究センターでは、研究系職員を募集します。
    書類提出期限:平成20年7月15日(火)
    http://www.jaea.go.jp/saiyou/career/career19.html
  7. 原子力基礎工学研究部門では、研究系職員を募集します。
    書類提出期限:平成20年7月18日(金)
    http://www.jaea.go.jp/saiyou/career/career18.html
  8. システム計算科学センターでは、特定課題推進員を募集します。
    書類提出期限:平成20年7月31日(木)
    http://www.jaea.go.jp/saiyou/employment/employment60.html

【調達情報】

  1. 一般競争(指名競争)参加資格審査申請書の受付について。
    http://www.jaea.go.jp/02/2_6.shtml

■申し込みいただいた皆様に独立行政法人日本原子力研究開発機構の情報を配信しております。

■アドレス変更・配信停止については、以下のホームページをご覧ください。
http://www.jaea.go.jp/14/14_0.html

【編集・発行】独立行政法人日本原子力研究開発機構 広報部広報課
http://www.jaea.go.jp/

【お問い合わせ】お問い合わせフォームより → http://www.jaea.go.jp/13/13_1form.shtml
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