シナリオAのあらすじ

  • 地質環境調査担当者Vは、調査の進捗に応じて日々更新されるデータベースを整理して、サイトの特徴を理解するように心がけています。
  • ある日Vは地質環境マネジメントコクピット上で透水試験データを整理していて、割れ目帯の部分の透水係数は健岩部より1ケタ程度大きい傾向があることを見出しました。そして、この差が性能評価結果にどのように影響するのか疑問を持ちました。
  • Vは、岩盤透水係数が増大した場合の安全評価結果への影響を教えてもらうと思いKobWebを使って性能評価担当者Wに問い合わせます。
  • KobWebで岩盤の透水係数の上昇が、(1)人口バリア周辺地下水流量の増大、(2)天然バリア中地下水流の上昇という二つの影響を与えることを説明し、透水係数の増大が亀裂数の増大によるのであれば影響は前者のみで、各亀裂の透水量係数の増大によるのであれば前者と後者の両方の影響が生じることを回答します。
  • さらに、Wは、PAIRSを使って既に作成してあったH12リファレンスケースのe-PARを用い、亀裂程度のみを10倍した場合と亀裂透水量係数のみを10倍にした場合について核種移行解析を実施してそれぞれ結果がどの程度変わるかをまとめます
  • Wは、新しい解析結果を含むe-PARをKobWeb上にアップロードしてVと共有し、割れ目地帯の透水係数上昇の原因がどちらであるのかを調べる必要があることを伝えます。
  • Vは、Wから得た知識に基づき、割れ目帯の亀裂程度と亀裂透水量係数のそれぞれを調査することの重要性を認識し、事例ベースを使って過去の事例を検索してそれを参考にしつつ新たな調査計画を立案します。
  • 調査を行った後、Vは、割れ目帯部の透水係数の上昇は主に亀裂の開口による統帥係数の上昇であったと判断し、その程度をWに伝えます。

シナリオA:検討の流れ及び使用するツール

検討の流れ及び使用するツール図