規制・国際情報分析室

規制・国際情報分析室では、原子力施設の事故・故障に関する規制情報の分析、部門が関係する国際的な連携調整や情報発信、原子力防災に関する原子力規制庁や内閣府からの国際情報分析等の技術的支援や原子力施設の安全性向上に関するニーズに対する組織横断的業務を行っています。


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東京電力福島第一原子力発電所事故の分析に関する業務

安全研究・防災支援部門では、これまで東京電力福島第一原子力発電所(1F)事故等を踏まえた重大事故時の対策や安全評価手法の高度化に関連する技術的知見を取得するため、1F プラント内における核種の移行に関する情報整理、1F プラント内核種移行挙動の把握を目的とした試料分析及び重大事故解析等を実施してきました。また、これにより得られた知見を、経済協力開発機構・原子力機関(OECD/NEA)の「ARC-Fプロジェクト」や原子力規制委員会の「東京電力福島第一原子力発電所における事故の分析に係る検討会」へ報告してきました。

これらの活動を効率的かつ円滑に進展させるため、2020年度に規制・国際情報分析室の下で本業務を行う体制としました。引き続き、1F事故に関する情報収集・整理、プラント内試料分析、重大事故解析を通して1F事故分析に係る知見を蓄積するとともに軽水炉の安全対策の高度化について検討を行っていきます。

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グレーデッドアプローチによる検討に関する業務

「グレーデッドアプローチ」(graded approach、「等級別扱い」とも訳されます)とは、「安全確保を目的とする様々な要求の厳しさは、その要求が満たされなかったときの危険の大きさに見合ったものであること」を求める概念で、原子力施設の安全を確保するための基本的かつ合理的な考え方の一つです。

従前の規制・国際情報分析室では、その業務の一つとして、2018年度から、JAEA原子力科学研究所(原科研)の研究炉JRR-3の関係者とグレーデッドアプローチの基礎となる工学的安全評価手法のための技術的検討を進めその成果を発信してきました。2019年度からは、原科研内の活動の一環としてJRR-3以外の他施設を含む関係者との定期的な会合を開催することにより、原科研内原子力施設の安全評価へのグレーデッドアプローチ適用に関する事例検討、問題点の分析等を実施してきました。

2020年度には、これらの活動を更に発展させることを目的として規制・国際情報分析室の下で本業務を行う体制としました。本業務においては、検討及び評価を行う原科研内の施設及び技術支援内容の範囲を従来よりも広げて、多種多様な原子力施設の安全評価へのグレーデッドアプローチ活用に係る知見の蓄積を進めます。また、これらを踏まえて、工学的な視点から商用発電炉等の安全評価へのグレーデッドアプローチ活用及び展開について検討を行い、規制への反映を図ります。

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