第6章 「ふげん」の運転実績

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 また、「ふげん」における液体トリチウム放出量は、表6.1.29に示すとおり、国外の重水型炉の放出量と比較しても充分に低い水準である。
(3)放射性固体廃棄物
 「ふげん」で発生する固体廃棄物は、雑固体廃棄物等の敷地内の固体廃棄物貯蔵庫に保管しているものと、使用済イオン交換樹脂等の原子炉施設内の貯蔵タンクに保管しているものとに大別できる。
 固体廃棄物(雑固体廃棄物等及び使用済イオン交換樹脂等)の累積貯蔵実績を表6.1.30に示す。
固体廃棄物貯蔵庫に貯蔵保管している雑固体廃棄物等の累積貯蔵実績を図6.1.69、また、固体廃棄物貯蔵庫の外観及び内部の写真を写真6.1.3に示す。
 固体廃棄物貯蔵庫に貯蔵保管している雑固体廃棄物等(ドラム缶等)は、昭和59(1984)年度に、第1固体廃棄物貯蔵庫の貯蔵容量(8,500本)にほぼ近
い8,300本に達したが、昭和60(1985)年度に、第2固体廃棄物貯蔵庫(貯蔵容量;13,000本)を増設し、貯蔵容量を確保している。
 固体廃棄物貯蔵庫における雑固体廃棄物等の貯蔵量は、平成元(1989)年度まで年々増加傾向にあった。その量は、平成元年度に、約16,000本(ドラム缶換算)に達したが、焼却処理容量が約355,000kcal/h(ポリエチレン約30kg/hまたは紙約90kg/hに相当である)熱分解ガス化燃焼方式の自燃式焼却炉を導入し、平成元年10月から可燃性雑固体廃棄物の焼却減容処理を開始したため、以後、貯蔵量の増加は抑制されている。平成14(2002)年度末における貯蔵量は、18,702本である。
 固体廃棄物のうち、濃縮廃液のみをアスファルト固化し、ドラム缶に封入している。平成14年度末現在、約700m3の濃縮廃液を処理し、1,930本のアスフ


表6.1.30 固体廃棄物の貯蔵実績



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