令和6年11月8日
国立研究開発法人日本原子力研究開発機構

日本と英国の連携で高温ガス炉による未来を展望
―英国高温ガス炉実証炉プログラム 成果報告・展示会―

  • 英国国立原子力研究所(NNL)は、2024年11月6日と7日の両日、英国プレストンにおいて、「英国高温ガス炉実証炉プログラム 成果報告・展示会」を開催しました。
  • 本イベントには、日本及び英国の政府関係者、産業界、学術界の専門家約100名が参加、本プログラムの事業者である日本原子力研究開発機構(JAEA)及びNNLは、計画が着実に進捗していることを紹介し、産業界からは自社の開発成果が紹介されました。
  • JAEAとNNLは、両国への高温ガス炉の早期導入を目指した研究開発及び関連活動を加速させるため連携しています。今後も、両国が掲げる2050年温室効果ガス排出ネットゼロ(温室効果ガス排出の実質ゼロ)の達成に向け、高温ガス炉技術のさらなる研究開発を進め早期の社会実装を目指します。

英国政府は、2050年温室効果ガス排出ネットゼロの達成に向けた革新炉の開発として高温ガス炉を選択し、2022年9月から高温ガス炉実証炉プログラム及び高温ガス炉燃料プログラムを開始しました。日本原子力研究開発機構(JAEA)と英国国立原子力研究所(NNL)は、包括的な高温ガス炉技術に関する協力覚書のもと、英国高温ガス炉実証炉プログラムに関する実施覚書(2023年9月6日)及び英国高温ガス炉燃料プログラムに関する実施覚書(2024年4月22日)を締結し、高温ガス炉の早期導入を目指した研究開発及び関連活動を加速させるため連携しています。

NNLは、2024年11月6日及び7日に英国北西部プレストンのマリオットデルタホテルにおいて「英国高温ガス炉実証炉プログラム 成果報告・展示会」を開催しました。このイベントは、エネルギーの脱炭素化に向けた高温ガス炉技術の実用化を目指す取り組みの一環として行われ、日本及び英国の政府関係者、産業界、学術界の関係者約100名が参加しました。

JAEAはHTTR(高温工学試験研究炉)を用いた安全性実証試験の成果や熱利用試験計画、NNLは英国内の高温ガス炉実証炉の設計が着実に前進していることを紹介し、英国産業界からはWESTINGHOUSE、Jacobs、Heidelberg Materials、日本の産業界からは原子燃料工業株式会社及び東洋炭素株式会社が出席し、それぞれの開発成果等を紹介しました。

JAEAはNNLと連携し、両国が掲げる2050年ネットゼロ目標の達成に向けて、高温ガス炉技術のさらなる研究開発を進め、早期の社会実装を目指していきます。

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