用語説明

1)干渉(空間干渉性)
レーザー光のように光の波の山の位置と谷の位置が揃った光同士を重ねると、波の山同士が重なる位置で光が強め合い、明瞭な縞模様ができます。これを干渉といい、このようなレーザー光の持つ特性を空間干渉性といいます。通常の電灯などの光では、含まれる光の山の位置と谷の位置がばらばらなので、光が強め合う位置に規則性がないために縞模様は得られません。
2)軟X線
X線の中でも波長の長い領域を軟X線と呼び、波長の短い領域(硬X線)と区別しています。軟X線の波長範囲は、数10 nmから0.2 nmで、一部後述の極端紫外光と重なっています。本研究で使用した軟X線レーザーの波長は14 nmです。
3)ダブルロイズ鏡
2枚の鏡をごくわずかな量だけ角度を変えて配置した鏡(図参照)。軟X線レーザービームを第一、第二ロイズ鏡で半分ずつ反射させることで、2つに分けた後、検出器の位置で2つの光を重ねることで縞模様(干渉縞)を得ます。光学素子一つで、レーザーの干渉縞が得られる長所があり、全体の光学素子の配置をシンプルにすることができます。

参考:ダブルロイズ鏡

4)極端紫外光
人間の目で見える光(可視光)の波長範囲(400〜700nm)に対して、赤外光は、赤色の外(波長が長い、周波数が低い)の光で、紫外光は、紫色の外(波長が短い、周波数が高い)の光を指します。赤外光はおおよそ、700nmから1mmの波長の光を、極端紫外光は、10〜100 nmの波長の光を指します。

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