平成22年6月10日
野村マイクロ・サイエンス株式会社
倉敷繊維加工株式会社
独立行政法人日本原子力研究開発機構

環境負荷低減、コストダウンに貢献できるイオン交換繊維の実用化に成功
半導体、フラットパネルディスプレー製造工程に使用されるあらゆる薬液から選択的に微量金属を除去

野村マイクロ・サイエンス株式会社(代表取締役社長 千田豊作)は、倉敷繊維加工株式会社(取締役社長 則永正好)、 独立行政法人日本原子力研究開発機構(理事長 岡ア俊雄 以下「原子力機構」)との共同研究で、半導体、フラットパネルディスプレー(FPD)製造工程に使用される薬液・スラリーi)から、母液成分を変化させることなく通液させるだけで、選択的に金属を除去できるモジュールii)(商品名:メトレート®)の実用化に成功しました。

メトレート®は、効率の優れたグラフト重合iii)ののち除去したい金属に合わせて最適な官能基を導入したイオン交換繊維を作製し、モジュールに充填した製品です。これは、野村マイクロ・サイエンス株式会社技術開発部柳基典部長、川野伸一マネージャー、倉敷繊維加工株式会社近石尚樹部長、竹田俊英主任研究員、原子力機構量子ビーム応用研究部門環境・産業応用研究開発ユニット玉田正男ユニット長、環境機能高分子材料グループ瀬古典明グループリーダーらによる研究成果です。

メトレート®はあらゆるpH領域の薬液・スラリーだけでなく、半導体用接着剤に使用される水溶性高分子や半導体用有機材料の合成プロセスで使用される溶媒、さらには、レジストiv)剥離用の有機溶剤など、様々な工業溶液に含まれる金属だけを除去することができます。

メトレート®は2010年9月からの販売を目指しています。

以上

参考部門・拠点:量子ビーム応用研究部門

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