平成22年3月30日
独立行政法人日本原子力研究開発機構

核燃料施設として国内初のISO試験所認定取得
−核物質利用の透明性向上及び核燃料サイクルへの貢献へ−

独立行政法人日本原子力研究開発機構(理事長 岡ア 俊雄、以下「原子力機構」という。)東海研究開発センター核燃料サイクル工学研究所プルトニウム燃料技術開発センターは、MOX燃料製造施設における核燃料物質の測定に関して、国内の核燃料施設で初めて国際的な規格であるISO170251)2):2005(JIS Q17025:2005)(試験所及び校正機関の能力に関する一般要求事項の国際標準規格、以下「ISO17025」という)に基づく試験所としての認定を取得しました。

プルトニウム燃料技術開発センター 技術部 品質管理課は、@:質量分析法3)による核燃料物質中のプルトニウム4)及びウラン5)の同位体6)組成分析及びA:同位体希釈質量分析法7)による核燃料物質中のプルトニウム及びウランの含有率分析について、ISO 17025に基づく試験所の認定機関である(社)日本化学工業協会 日本化学試験所認定機構(JCLA)から、平成22年3月1日付けでISO 17025の認定を受け、平成22年3月29日、認定書を授与されました。これは核燃料物質を分析する試験所としては国内初となります。

プルトニウム燃料技術開発センターでは、平成13年にISO 90018)の認証を取得し、品質の高いMOX燃料9)の開発に取り組んでまいりました。その中でも、技術部品質管理課においては、核不拡散上極めて重要なMOX燃料の原料、製品等の核燃料物質中のプルトニウム及びウランの同位体組成分析並びに含有率分析を行っており、これまでの分析に係る品質システムに加えて、その技術的能力について国際的標準という観点から、第三者機関による客観的な評価を受けることにより、更なる技術的能力及び分析結果の信頼性を向上させることをねらいとして、今般、ISO 17025の認定を取得することとしました。

原子力機構は、ISO 17025の品質方針に則り、今後も常に信頼性の高い分析結果を提供してまいります。また、MOX燃料製造施設におけるプルトニウム・ウランの精確な計量管理10)に資することにより、核物質利用の透明性を高め、わが国における核燃料サイクルの発展に今後も貢献してまいります。

以上


戻る