用語説明

1.鉄還元菌
酸素が存在する環境では、生活が困難又は不可能な細菌。酸素の替わりに三価鉄を用いて呼吸している。
2.白金族元素
物理的性質と化学的性質も互いによく似ている、白金を含めたルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、白金の6つの元素を呼ぶ。
3.ナノ粒子
粒子の体積に対して表面積が大きい性質を持つため、粒子表面で起きる触媒作用を利用する場合には、粒径が小さいほど効率が良く、材料の少量化が図れる。
4.同位体交換
同じ原子番号を持つが質量数が異なる同位体が交換されること。例えば、水(H2O)と重水素水(D2O)を混ぜてHDOができる現象。
5.珪藻土(けいそうど)
淡水(海水)に生じる微細な植物である珪藻の殻が、水底に積もってできた土の層。みがき粉などに利用される。微生物−白金族元素ナノ粒子を直接カラムに充填すると、目詰まりを起こして水素が流れない。珪藻土に微生物―白金族元素ナノ粒子を担持させることで、微生物−白金族ナノ粒子を直接カラムに充填した場合に起こる目詰まりによる水素ガスの不透過を避けて触媒として用いることが可能になる。
6.電子供与体
生物の呼吸において電子を生物に与える物質。例えば、人間は有機物を分解して電子を得て、酸素に与えてエネルギーを得ている。この場合には有機物が電子供与体となる。鉄還元菌による白金元素ナノ粒子生成においては、鉄還元菌は水素を水にすることで電子を得ている。

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